クリエイトは「Uターン、Iターンによる地方就職事情調査」の結果を発表した。地方での就職に「不安があった」と79.0%が回答し、Uターン、Iターンの満足点は、Uターン経験者は「実家に住める」、Iターン経験者は「給料」を挙げた人が多かった。
クリエイトは2023年6月21日、「Uターン、Iターンによる地方就職事情調査」の結果を発表した。同調査は、Uターン、Iターン(U/Iターン)をして地方に就職している、20〜40代の男女500人を対象とした。
初めに、U/Iターン就職をしたきっかけを尋ねたところ、Uターン経験者は「住み慣れた土地で働きたい」(37.4%)が最も多かった。次いで、「実家から通勤したい」(19.5%)となっている。Iターンの最多回答は「実家から離れて自立したい」(17.5%)となっており、Uターンとは真逆の結果となった。
U/Iターン就職をしたタイミングは、「入社10年以上15年未満」(14.6%)が最も多かった。ある程度キャリアを積んだ後に転職する人が多いことがうかがえる。一方、「入社1年未満」(11.4%)も多く、2番目だった。「入社3年未満」でデータを見ると、およそ4人に1人が入社3年未満と早い時期からU/Iターン就職を経験していることが分かった。なお、就職のタイミングをUターンとIターンで比べると、Uターンの方が早いタイミングで行動している人が多かった。
また、U/Iターン就職は早めにした方が良いと思うかを尋ねたところ、Uターン、Iターンどちらも「そう思う」と「どちらかというとそう思う」の合計が6割以上となった。年代別に見ると、「そう思う」「どちらかというとそう思う」と回答した人の割合は20代、30代、40代でほぼ同数となっている。
早めに始めた方が良いと思う理由には、「早ければ早いほど選択肢が増える」「地域になじむのに時間がかかるから」「家族が増えると自由がきかなくなる」といったコメントが寄せられている。
次に、地方でU/Iターン就職することに不安があったかを尋ねたところ、79.0%が「不安があった」と回答した。さらに、「地方就職に対してどのような不安を抱えていましたか」という質問に対して、各年代とも最も多かった回答は「給料が少ない」だった。20代は、30代、40代に比べ「職場で人間関係をうまく築けるか」「企業の知名度が低い」という点を気にする人が多いことも分かった。
「地方就職に満足していますか」と尋ねた結果は、「とても満足している」が18.0%、「満足している」が56.8%となり、74.8%が満足していることが分かった。年代別に見ると、「とても満足している」「満足している」の合計が最も多かったのは20代で、81.8%が満足していると回答している。
U/Iターン別に、地方就職をして満足している点を見ると、1位は、Uターンが「実家または実家近くに住める」(34.4%)で、Iターンが「給料」(26.4%)となった。2位はどちらも「職場での人間関係」(U:25.7%、I:24.0%)がランクインしている。U/Iターンで不安と感じている人が多かった「給料」については、Uターンは5位、Iターンは1位で、就職前の不安は解消されていると言えそうだ。
次に、地方就職をするときに国や自治体、民間企業などから補助金、助成金を受け取ったかを尋ねた。その結果、24.0%が「受け取った」と回答。約4人に1人が受け取っていることが分かった。U/Iターン別に見ると、Uターンは26.1%、Iターンは19.9%が補助金や助成金を受け取っていた。
受け取ったおおよその合計金額は、「30万円以上40万円未満」「40万円以上50万円未満」(同率17.5%)が最多だった。U/Iターン別に見ると、Uターンは「30万円以上40万円未満」(19.8%)、Iターンは「40万円以上50万円未満」(23.5%)が最も多かった。
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