三菱電機は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)用炭酸ガス3次元レーザー加工機「CV」シリーズを発売した。発振器と増幅器を同一筐体に統合した炭酸ガスレーザー発振器と、独自の加工ヘッドを搭載する。
三菱電機は2021年10月18日、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)用炭酸ガス3次元レーザー加工機「CV」シリーズを発売した。「ML1515CV-12XM」「ML3122CV-12XM」の2機種を用意し、年間100台の販売目標を掲げる。
CVシリーズは、自動車などに使用される軽量、高強度のCFRP用レーザー加工機だ。発振器と増幅器を同一筐体に統合した、Integrated-MOPA方式の三軸直交形炭酸ガスレーザー発振器を搭載し、CFRPの微細加工を可能にした。
急峻なパルス波形と高出力を両立しており、炭素繊維と樹脂の融解温度が異なるCFRPの切断に適する。切削加工など従来の工法に比べて、加工速度が約6倍に向上している。
独自のシングルパス加工ヘッドは、1回のレーザー光照射で切断でき、生産性の高い加工ができる。加工時に発生する高温の材料蒸気を効率的に除去可能で、加工物への熱影響を低減することで、3次元形状の高品位加工に対応する。また、レーザーによる非接触加工により、工具などの消耗や廃棄物を低減している。
制御装置に加工経路の修正を加工機上で可能とする経路編集専用CAMも搭載し、作業効率を向上。IoT(モノのインターネット)を活用したリモートサービス「iQ Care Remote4U」により、発振器の状態や稼働状況の遠隔監視、予防保全を行い、加工機全周カバーを標準装備により、粉塵などによる作業環境への影響を低減している。
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