アジャイルウェアが「タスク管理に関する調査」の結果を発表した。回答者の約48%が、テレワークによってチーム内でのタスク管理が「難しくなった」と感じていた。また、自身のタスク管理方法について「改善の余地がある」と95%近くが回答した。
プロジェクト管理ツール「Lychee Redmine(ライチレッドマイン)」を提供するアジャイルウェアは2021年5月13日、「タスク管理に関する調査」の結果を発表した。
同調査の対象者は、テレワークをしている20〜40代の会社員で、209人から回答が寄せられた。初めに、タスク管理が得意かを尋ねたところ、「とても得意」が18.7%、「やや得意」が56.9%となり、合わせて75.6%がタスク管理を得意だと思っていることが分かった。
次に、自身のタスク管理方法に改善の余地があると思うかを尋ねた。その結果、「とても改善の余地がある」が44.5%、「やや改善の余地がある」が50.7%で、95.2%が、自身のタスク管理について最適な方法ではないと思っていることが明らかになった。具体的な改善方法を自由記述で回答してもらったところ、「ツールを用いてデジタル化する」「期日の細分化と、他の人も交えたスケジュールの作成」などが挙がった。
「タスク管理で実施していること」は、「優先順位付け」(61.7%)が最も多かった。続いて「スケジュールへの落とし込み、期日設定」(54.1%)、「タスクの洗い出し」(50.2%)、「タスクの細分化」(45.0%)、「他人へ依頼したことの管理」(27.3%)となっている。
「タスク管理で難しいと感じること」は、1位が「タスクの細分化」(34.9%)、2位「他人へ依頼したことの管理」(30.6%)、3位「優先順位付け」(29.2%)となった。
また、「タスク管理能力はビジネスマンにとって大切なスキルだと思うか」という質問に対しては、「とても重要」と「やや重要」が合わせて97.6%となった。続けて、「タスク管理をどのように学んだか」について尋ねたところ、「上司や先輩から教えてもらった」(47.4%)が最も多かった。次いで「学んだことはない」(26.8%)、「本などを読んで自己学習した」(18.7%)となっている。
次に「部署、チーム内で、個々のタスクを共有しているか」を尋ねたところ、「全て共有している」が32.1%、「一部共有している」が49.8%、「個別管理で共有していない」は18.2%となった。
「タスクを共有していないことで困っていること」についても尋ねた。最も多かったのは、「他の人へのリマインドがしにくい」(41.5%)が最も多く、「メンバーの繁忙状況が分からない」(38.0%)、「自分も関わる仕事の進捗が見えない」(28.2%)と続いている。同僚や上司のタスク管理不足で困ったエピソードには、「キャパオーバーしている人への配慮がなく、業務が特定の人に偏る」「他の人の忙しさが見えず、コミュニケーションが取りづらい」などがあった。
テレワーク実施中のタスク管理について、「テレワークになったことで、部署、チーム内でのタスク管理は難しくなったと思うか」と尋ねたところ、「難しくなった」が48.3%、「変わらない」が35.9%、「簡単になった」が15.8%となった。
「難しくなった」と感じた理由として「普段であれば少し聞くだけで終わることが、メールなどで確認するため時間がかかる」「声かけで気軽にリマインドすることができなくなった」などが挙げられている。逆に「簡単になった」と感じた人では、「他人からの無駄な声かけや用事の持ち込みが減って邪魔されることがなくなり、自分のタスク管理に集中できるようになった」とのコメントがあった。
最後に「部署、チームで使ってみたいタスク管理ツール」を尋ねた。最も多かったのは「メンバーの負荷状況が分かりやすいもの」(53.6%)で、続いて「一目でタスクのステータス(状況)が分かるもの」(45.5%)、「スケジュールが視覚的に分かりやすいもの」(44.5%)となっている。
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