横河電機は、産業用IoT向け無線ソリューション「Sushi Sensor」の第2弾となる、無線圧力センサーと無線温度センサーを用いた設備監視ソリューションを発売した。設備の点検工数を削減し、設備異常を早期に発見できる。
横河電機は2019年7月12日、産業用IoT(IIoT)向け無線ソリューション「Sushi Sensor(スシセンサー)」の第2弾となる、無線圧力センサーと無線温度センサーを用いた設備監視ソリューションを発売した。
新たに開発したソリューションは、従来の振動および表面温度データに加えて、圧力と広範囲の温度データをオンラインで容易に収集できる。プラント内のさまざまなデータをベースに設備の状態を監視することで、設備の点検工数を削減。設備異常の早期発見も可能だ。
電池内蔵の無線通信モジュール「XS110A」に、圧力測定モジュール「XS530」または温度測定モジュール「XS550」と熱電対を組み合わせると、それぞれ無線の圧力センサー、温度センサーとして動く。
配管やタンク内における気体、液体のゲージ圧(大気圧を基準とした圧力)を測定する圧力センサーは、高圧に耐える強さと低圧に対する高感度を兼ね備える。液体に触れる部分には耐腐食性の素材を用いるなど、高い信頼性でバルブの漏れ、配管やフィルターの詰まりなどを監視する。
温度センサーは、IEC規格の熱電対(Type B、E、J、K、N、R、S、T、Cの9種類)の2点入力に対応し、低温から高温まで広範囲に測定する。熱交換器の故障箇所の特定、スチーム漏れによるエネルギーロスの監視、タンク、耐火隔壁の温度監視などに利用できる。
同ソリューションは、プラントでの使用に必要な耐環境性を備え(防爆対応は申請中)、電池が長寿命(データ更新周期が1時間の場合で10年間)であるため、メンテナンスの頻度を下げ、コストを削減する。なお、電池は、センサーを設備に取り付けたまま、XS110だけを取り外して容易に交換できる。
同社は今後、Sushi SensorとAI(人工知能)、機械学習を組み合わせた、設備の故障予知、保全業務の判断支援ソリューションなどを提供する予定だ。
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