最小AWG50の極細電線を自動ではんだ付けする技術FAニュース

日本モレックスは、極細電線を自動ではんだ付けする技術「マイクロターミネーション」を発表した。品質が安定して量産性が向上する他、これまでは難しかった端子の取り外しが可能で、ASICへの直接接続にも応用できる。

» 2019年03月07日 07時00分 公開
[MONOist]

 日本モレックスは2019年2月18日、極細電線を自動ではんだ付けする技術「マイクロターミネーション」を発表した。米国ワイヤゲージ(AWG)の最小規格となる、AWG50(直径約0.025mm、0.01mmピッチ)の極細電線を複数本並べたマイクロリボンケーブルを、FPCなどの電子回路基板にはんだ付けする技術となる。

 端子にAWG42〜50の極細電線を使用する場合、通常は電線を手作業ではんだ付けし、その端子は取り外しできない。同技術では、ピッチが極めて狭いFPCインターポーザ(中継基板)を利用することで、小型FPCコネクターと接続でき、取り外しも可能だ。また、ASIC(特定用途向け集積回路)への直接接続にも応用できる。

 独自の装置で、電線被覆材の除去などの前処理とはんだ付け工程の多くが自動化したことにより、品質が安定し、量産性も向上。作業時間やコストの削減に貢献する。

 同技術は、同社のTemp-Flex 高密度マイクロリボンケーブルや各種電線にも利用できる。スマートフォンをはじめ、スマートグラスやVR(仮想現実)ヘッドセット、ウェアラブルデバイス、医療機器などに適している。

photo マイクロターミネーション技術で終端処理されたTemp-Flex 高密度マイクロリボンケーブル 出典:日本モレックス

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