ダイヘンは、高能率アーク溶接システム「D-Arc」の半自動仕様を発表した。半自動溶接における適用電流範囲約300〜500Aでも、一般的な溶接より深い溶け込み、かつスパッタの少ない溶接が可能で、溶接時間を最大60%削減する。
ダイヘンは2018年11月7日、高能率アーク溶接システム「D-Arc」の半自動仕様を発表した。価格は、溶接電源1台運転のシングルが200万8300円、2台のパラレルが336万5500円(いずれも税別)。年間100台の販売を目指す。
D-Arcは、高電流域CO2ガスアーク溶接での埋もれアーク安定化制御技術を搭載。最大溶接電流650Aによる埋もれアークの深い溶け込み特性を有し、19mm鋼板を1パスで溶接できる。そのため、多層溶接が必要だった建設機械や造船など大型構造物の溶接効率を上げ、品質を高める。
半自動仕様は、溶接電源、汎用ワイヤ送給装置、溶接トーチ、ガス流量調整器の簡易な構成で使用でき、多品種少量生産などシステム化が困難な現場でも活用できる。D-Arcの埋もれアーク深溶け込み特性を生かして、半自動溶接における適用電流範囲約300〜500Aでも、一般的な溶接より深い溶け込み、かつスパッタの少ない溶接が可能となり、溶接時間を最大60%削減する。
溶接電流500Aの場合、使用率100%のフル稼働で使える溶接電源2台の並列運転(パラレル)と、使用率50%で利便性の高い溶接電源1台運転(シングル)を選択できる。また、D-Arcモードに加え直流モード(CO2/MAG)を搭載。深い溶け込み特性によって母材を貫通してしまう場所は直流モード、貫通の可能性がない場所はD-Arcモードにするなど、溶接モードの組み合わせが可能になった。
火花がほとんど出ないファイバーレーザー溶接技術、生産性を2倍に
アーク溶接方式を採用した国産金属3Dプリンタ登場
単品売りから工場丸ごと提案へ、スマート工場を主軸とするパナソニック
いまさら聞けない産業用ロボット入門〔前編〕
製造現場での普及を2倍に、ロボット新戦略が目指すロボットと共に働く未来
ロボット活用拡大のボトルネック、ロボットインテグレーターの現実Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Factory Automationの記事ランキング
コーナーリンク
よく読まれている編集記者コラム