AIを活用した安全運転支援機能を搭載する天井クレーンFAニュース

日立プラントメカニクスは、AIを活用した安全運転支援機能とインバータ故障予兆診断機能を搭載する天井クレーン「Aicrane」を開発した。2018年9月に実証実験を開始し、同年度中の発売を目指す。

» 2018年08月27日 07時00分 公開
[MONOist]

 日立プラントメカニクスは2018年8月8日、AI(人工知能)を活用した安全運転支援機能と、インバータ故障予兆診断機能を搭載する天井クレーン「Aicrane(アイクレーン)」を発表した。同年9月に実証実験を開始し、2018年度中の発売を目指す。

 今回新たに開発した安全運転支援機能は、クレーンに搭載したカメラとLIDAR(反射光から対象の距離や方向を測定する装置)から取得したデータをもとに、AIを活用した画像認識技術を用いて、作業者と吊荷までの距離や危険度を自動で判断する。これにより、巻き上げ運転時に人が吊荷から一定以上離れたことを確認したり、クレーン走行経路上に人を検知すると、減速や停止および音声アナウンスを行う。

 また、インバータ故障診断機能は、クレーンを制御するインバータに組み込まれた絶縁ゲートバイポーラトランジスタにおける電圧データの変化を元にシミュレーションを実施し、機器の寿命を予測しクレーンを安定に稼働する。

 さらに、天井クレーンの振れ止め制御機能も搭載。吊荷の落下や衝突などのリスクを低減し、作業現場の安全性を高める。加えて、吊荷の巻き上げや運搬時のタクトタイムを短縮する。

photo システム構成図 出典:日立プラントメカニクス

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