一方のWeaveであるが、こちらは「Device Schemas」として以下の4種類を現在サポートしている。
正直これだけだとあまりいろいろ制御できる感じではない(もちろんこれで終わりということはなく、取りあえず4種類追加しましたということだろう)。例えば、Lightを利用してスマートLED電球を作ったとする。これは「Weave Developer App」(図3)とか、「IoT Developer Console」、あるいは「Weave Developer Tools」に含まれるコマンドラインアプリケーションで照明のオン/オフあるいは輝度/色味の調整を行う。
ではGoogle AssitantからこのWeave対応デバイスをどうやって制御するのか? というところで、先ほど名前が出てきたWeave Serverが登場する。まだ具体的にどうActions on Googleの中で登録するかが明確ではないのだが、グーグルの説明によれば、Google Homeなどを使ってリクエストを送った時に、それがWeaveデバイスだった場合は、まずWeave Serverがそれを受け取り、Weaveデバイスに対して所定のコマンドを発行。結果が帰ってくる場合はまたWeave Serverがそれをいったん受け取り、Google Assistantに戻す形になる。Azule IoTでは、「IoT Hub」と呼ばれるものが間に介在したが、Weave ServerはちょうどこのIoT Hubに相当するものと考えて良いだろう。
現状は、まだWeaveの機能がちょっと貧弱なのが問題ではあるが、その一方でグーグルのAI技術をフルにブチ込んだGoogle Assistantの機能はかなり強力だ。Weaveが十分に準備が整いさえすれば、AWS IoTやAzure IoTと比べても全く遜色のない機能が提供できるようになると言って良いだろう。ではAndroid Thingsはどういうポジションなのか? というと、ちょうどAzure IoTにおけるWindows 10 IoTの様なものになるだろう。その意味で、グーグルもデバイスファーストからクラウドファーストにIoT戦略を練り直したというべきなのかもしれない。
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