ホンダ「クラリティ」がシリーズ化、電気自動車とプラグインハイブリッド車を追加ニューヨークオートショー2017

ホンダは2017年3月9日、「2017年 ニューヨークオートショー」において、電気自動車とプラグインハイブリッド車の新型車を世界初公開すると発表した。

» 2017年03月10日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]

 ホンダは2017年3月9日、「2017年 ニューヨークオートショー」(プレスデー:2017年4月12〜13日、一般公開日:4月14〜23日)において、電気自動車とプラグインハイブリッド車の新型車を世界初公開すると発表した。

クラリティシリーズのスケッチ クラリティシリーズのスケッチ(クリックして拡大) 出典:ホンダ

 モデル名は電気自動車が「クラリティ エレクトリック」、プラグインハイブリッド車が「クラリティ プラグインハイブリッド」となる。3種類の電動パワートレインをクラリティシリーズとしてそろえることで、5人乗りミドルサイズセダンにさらなる価値を提供するとしている。米国で2017年に発売する。ホンダは北米を燃料電池車とプラグインハイブリッド車の注力市場と位置付けている。

 2モデルは燃料電池車「クラリティ フューエルセル」と共通のプラットフォームを採用する。同一プラットフォームに3種類の電動パワートレインを設定するのは「世界で初めて」(ホンダ)だという。

クラリティ フューエルセルの外観(クリックして拡大)

 クラリティ フューエルセルは、5人乗りとするなど“普通のセダン”として使えるレイアウトを目指して開発された。セダンとして居住空間と荷室を犠牲にしないため、ボンネットに収まるサイズに燃料電池パワートレインを小型化している。なお、トヨタ自動車のプラグインハイブリッド車「プリウスPHV」や燃料電池車「MIRAI」の乗車定員は4人である。

クラリティ フューエルセルの燃料電池システムと水素貯蔵タンクのレイアウト。燃料電池システムを小型化してエンジンルームに収めた(クリックして拡大)

 ホンダは2030年までに、プラグインハイブリッド車やハイブリッド車、燃料電池車、電気自動車の販売比率を四輪全体の3分の2に引き上げる目標を掲げている。欧州では、この目標を5年前倒しして2025年までに電動車両の販売比率を3分の2に増やす。

 この目標に向けて、電気自動車とプラグインハイブリッド車が加わるクラリティシリーズで電動化を推進する。プラグインハイブリッド車は主要モデルにも順次設定していく。

 2030年に電動車両の販売比率を3分の2に引き上げる上で、販売台数全体の50%以上をプラグインハイブリッド車とハイブリッド車が、燃料電池車と電気自動車が15%程度を占めると見込んでいる。当面はプラグインハイブリッドシステムをコア技術に据えるが、将来的には燃料電池車と電気自動車に資源を集中させていく考えだ。

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