トヨタ自動車は、「東京オートサロン2017」において、コンパクトカー「ヴィッツ」とハイブリッドカー「アクア」の新たなコンセプトモデルを世界初披露した。
トヨタ自動車は、「東京オートサロン2017」(2017年1月13〜15日開催、幕張メッセ)において、コンパクトカー「ヴィッツ」とハイブリッドカー「アクア」の新たなコンセプトモデルを世界初披露した。
この2つのモデルは、チューニングブランド「GAZOO Racing tuned by MN(GRMN)」「G SPORTS(G's)」の今後を示すスタディとなる「TGRコンセプト」だ。市販を前提としており、全日本ラリーや世界ラリー選手権(WRC)を戦うヴィッツで得た技術を、FF(前輪駆動)のコンパクトカーで日常的に楽しんでもらう狙いがある。
競合モデルは「プジョー『208GTi』やフォルクスワーゲン『ポロGTI』のような欧州のホットハッチ」(トヨタ自動車の説明員)だという。ヴィッツTGRコンセプトは、ヴィッツRSがベース。トランスミッションは6速MTで、車両重量は1100kg。アクアTGRコンセプトは車両重量が1090kgでトランスミッションは無段変速機を使用する。
いずれもエンジンの排気量など詳細は非公表だが、「ライバルに負けないエンジンや足回りに(ベース車両から)変更する」(同社の説明員)。なお、展示車両は公道走行ができない仕様となっている。
TGRコンセプトを市販する時には「200馬力の欧州のホットハッチに負けないモデルにしていく」(同社の説明員)。
ライバルとして挙げた208GTiは排気量1.6l(リットル)のターボエンジンに6速MTを組み合わせる。最高出力は153kW/6000rpm、最大トルクが300Nm/3000rpm。ポロGTIは7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)か6速MTを選択できる。エンジンは排気量1.8lで、最高出力は141kW/5400〜6200rpm、最大トルクが250Nm/1250〜5300rpm。
「FFはフロントヘビーなので、前を固めて突っ張って走っていくというイメージがあるかもしれない。しかし、今はそうではなくなってきてアブソーバーもしなやかに動くので、昔とは段違いに楽しく走れるようになってきた。そこをきちんと伝えていくためのモデルと位置付けている。スポーツカーではない普通のFFコンパクトカーでも、“こんなに運転が楽しい”“こんなに性能が出せるんだ”ということを伝えていきたい」(同社の説明員)。
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