質感のこだわりは内装にも共通している。「マツダには素材の匠がいて、素材の使い方や組み合わせ、仕上げ方の訓練を積んでいる。なぜ素材の匠が必要かというと、われわれはプレミアムブランドと同じ高コストな素材は使えないからだ。しかし、素材の見せ方では勝負できる。『プレミアムブランドではないけれど、センスがいいよね、満足できるクルマだよね』といってもらえるメーカーを目指している」(同氏)。

2015年4月に発表した「Bike by KODO concept(バイク・バイ・コドーコンセプト)」(左)と「Sofa by KODO concept(ソファ・バイ・コドーコンセプト)」(右) (クリックして拡大) 出典:マツダ素材の匠の取り組みは、自転車「Bike by KODO concept(バイク・バイ・コドーコンセプト)」やソファ「Sofa by KODO concept(ソファ・バイ・コドーコンセプト)」などクルマ以外にも表れている。「鉄板をどうたたくか、皮革をどう縫うか、という取り組みが、インテリアの質感向上につながっている」(同氏)。
2016年7月にマイナーチェンジしたアクセラは、上級モデルのアテンザに匹敵させることを目指した。内装はマイナーチェンジ前と比較して、少し手が込んだ仕上がりになっているという。
例えばシートは、アテンザと同様に「柔らかいところは柔らかく表現している。マイナーチェンジ前はシートにステッチを入れずにクールな感じを演出したが、今回は縫い方でシートに立体感を出した。リアシートも同様で、もっちりした印象を持たせている」(同氏)。
インストゥルメントパネルやドアハンドルはの加飾は、金属とメッキを組み合わせて質感を高めた。また、加飾部品は新たに起こしたデザインで、内装全体に統一感を持たせたという。「マイナーチェンジ前と比較してシュッとしたスピード感がある」(同氏)。
マツダの顧客はBMWやアウディなど輸入車のプレミアムブランドと比較する層が増えている。「欧州メーカーと比べた結果、マツダに厳しい評価を下すお客さまもいる。そうした方々の期待に応えていきたい」(同氏)。
「魂動デザイン」は足し算ではなく引き算
「NDロードスター」は「魂動デザイン」のセンター中のセンター
「ソウルレッド」の源は「流雅」にあり、匠の13層塗りを量産技術に昇華
「ソウルレッド」の匠塗が「マシーングレー」に進化、極薄反射層で金属質感
新型「アクセラ」はクリーンディーゼルが充実、ノック音もさらに低減へCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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