2位は、2015年2月に発売された、「ストリーム」の後継となるホンダ「ジェイド」の記事です。立体駐車場に収まり、3列シートでなおかつハイブリッド車というモデルです。居住空間の確保とハイブリッドシステムの搭載を両立するため、さまざまな工夫が凝らされています。
国内市場のミニバン人気を反映してか、同年1月発売のトヨタの新型「アルファード/ヴェルファイア」や5月発売のホンダ新型「ステップワゴン」の記事もランクインしました。また、「東京モーターショー2015」でスズキが出展した、独自にミニバンのコンセプトモデルの記事もよく読まれました。
これらの新型ミニバンで気になるのはシートアレンジの工夫です。アルファード/ヴェルファイアは、助手席を2列目シートの位置までスライドできる「助手席スーパーロングスライドシート」を採用しました。また、コンセプトモデルではありますが、スズキの「エアトライサー」もゆったりと居心地のよさそうなシートアレンジが可能です。本当に“居住”を追求する市場になっていきそうですね。
快適さだけでなく、走りを犠牲にしない姿勢も見えました。ホンダは新型ステップワゴンに新開発の排気量1.5l直噴ターボエンジンを搭載。アルファード/ヴェルファイアのハイブリッドモデルの走り心地は、人気連載「今井優杏のエコカー☆進化論」の言葉を借りると、「モーターならではの出だしの加速が、最高級モデルでは2トンを超えるKONISHIKI級ドスコイ・ボディをラクラク、かつ静かに引っ張るので、アルファード/ヴェルファイアのクルマの性格にとてもよく合っています」なんだとか(関連記事:「レクサスRC」のハイブリッドモデルが日本市場だけで売られる理由)。
3位はトヨタが東京モーターショー2015で世界初披露するモデルを紹介する記事でした。新型FRスポーツカー「TOYOTA S-FR」は「ヴィッツ」とほぼ変わらないサイズで、エントリーモデルという位置付けです。「自分の意のままにクルマが反応し、日常使いの中でもクルマとの対話ができる楽しさ」(トヨタ)を求めたとのことです。
この他にも、スポーツカーに関する記事が注目を集めました。トヨタ「86」の一部改良で追加された新グレード「86“style Cb”」や、日本専用にハイブリッドモデルを設定した「レクサスRC」、ヤマハ発動機が東京モーターショー2015で世界初公開した開発中の四輪スポーツカーの記事などが読まれています。ミニバンとスポーツカー、両極端なクルマがどちらも関心を集めていた格好となりました。
ランキングには、自動運転技術に関する記事があまり登場しませんでした。自動運転技術そのものが話題になる段階が終わり、自動運転をいかに現実的に市場投入するかという段階に来たのが2015年だったと個人的に思います。また、クルマが自ら学び考えるための人工知能技術に対する動きも活発です(関連記事:トヨタが人工知能ベンチャーに出資、「ぶつからない」ことを学ぶ技術を披露)。
ステアリングから手を離してもクルマが自律走行する様子を自動車メーカー各社が披露し始めたのは2013年ごろでしょうか。その未来っぽさに驚きましたが、この2年で一気に現実味を増しました。2016年はさらに現実のものとして開発が進むことでしょう。
それでは、ランキングトップ10を見てみましょう。
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