演説も合コンもトラブル報告会も、「PDPC」で成功させよう!甚さんの「コミュニケプレゼン」大特訓(6)(3/3 ページ)

» 2014年03月14日 11時00分 公開
[國井良昌/國井技術士設計事務所(Active Design Office),MONOist]
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合コンの場合

甚

オメェはよぅ、デート以前に、まずは合コンでデートする相手をゲットすることだろう? そんじゃ、エリカちゃんにでもお願いして合コンをセットし、成功に収めるためのPDPCを作ってみようじゃねぇかい!


良

うひょひょ、苦手な合コンも大好きな学問的アプローチで考えると楽しくなりそうですねぇ。これでどうでしょう!


(図2)

図2 良君の合コン成功へのPDPC法
甚

良くも悪くも、オメェらしいなぁ、オイ。


エリカ

うーん、なんか堅苦しい……。でもまあ、ちょっと興味はあるかな。これはどういうことですか?


甚

オレサマも気になるところが! 合コンで、優先順位の「重し付け」をするとはいかに?


良

堅苦しいか……。えっと、こういうことなんですよ。


  1. 出席者の男女分類:合コンといえば、1列テーブルでの向かい合わせになる。2列以上になると「島」ができて雰囲気の明暗ができる。長すぎる1列も同様。従って、5(男)+5(女)=合計10人としたい。理想は、4+4=8人かも。
  2. 系別分類:どうしても、性格的に「ネガティブ」と「ポジティブ」に分類できてしまう。このとき、少なくて3種類、多くて5種類に分類する。この分類は、この後の各種設定における「重し付け」に応用する。
  3. 出席者の目的と嗜好:不謹慎な出会いではなく、一般社会人男女の出会いの場とする。従って、特殊な職業の方の参加は、今回ご遠慮いただく(例:医者、弁護士、パイロット、女子アナ、CA、青年社長など)。Web、Twitter、LINEなどよる簡単アンケートを実施して分類する。
  4. 実施日、場所など:ここで重し付けを実施する。万人が喜ぶ合コン、万人が均等に有効な時間を過ごせる合コンは誰もが願うところであろう。しかし、この類の企画は、特徴が薄れ再会の希望も薄れる。従って、2の比率による優先順位、つまり「重し付け」で4を設定する。例えば、場所(店)や余興の選択にこの「重し付け」が生きるであろう。
  5. 余興プログラム:「重し付け」の余興プログラムがこれである。しょうゆ系やオタク系も頑張るのではあるが、ここを「主」とするとどうしても、場がしらける。しかし、一時的にでも、彼らにもスポットを当てる必要もある。
  6. ドタキャン:向かい合わせのテーブルで1人のドタキャンは、最悪なシチュエーションとなる。そのようなとき、極秘で男女1人ずつの計画的欠席者を決めておく必要があるかもしれない。または、頻繁な座席ローテーションもよいであろう。
  7. 人間トラブル:アルコールが入ればもめ事も起きる。そのような場合を想定し、ことが起きてからではなく、事前に対処法を準備する必要がある。場合によっては練習、シミュレーションが必要かもしれない。
  8. 帰宅時の交通機関トラブル:せっかくの有意義な合コンも、このトラブルで台無しになる場合がある。男女ともに真の人間性が出る。遠方帰宅者にもやさしい準備が必要であろう。
  9. 次回開催の約束:まじめな目的を有した合コン故に、次回の約束がないと1回で終了してしまう。次回の約束は継続行為として、欠かせない。
甚

お、よくできてるじゃねぇかい!


エリカ

国木田さん! 完璧ですよ、これ! 見直しましたっ!


良

でへっ! そんじゃ、次は、エリカちゃんとのデートバージョンを作っちゃおっかなぁ〜♪


エリカ

え、えっと、それは……、ちょっと……。


甚

べらんめぇ! 調子に乗るな! んなことより、「合コン 成功への道」を「お客さまへのトラブル報告会」に置き換えてPDPCを作ってみろ! 同じ感じでPDPCができるはずだぜぃ!


良

よおーし! 合コンも、トラブル報告会も、大成功だっ!


甚

オメェのことだから、合コンでPDPCの出来栄えをエラそうに自慢しそうだな。それは絶対にやめとけよ、あん?


 合コンは男女のコミュニケーションの場。そしてトラブル報告会は技術者同士のコミュニケーションの場です。コミュニケーションがかみ合わなければ、合コンも失敗、トラブル報告会も失敗してしまうでしょう。

 皆さんも、ぜひPDPCを試してみてください。また次回お会いしましょう。


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Profile

國井 良昌(くにい よしまさ)

技術士(機械部門:機械設計/設計工学)。日本技術士会 機械部会、埼玉県技術士。横浜国立大学 大学院工学研究院 非常勤講師。首都大学東京 大学院理工学研究科 非常勤講師。

1978年、横浜国立大学 工学部 機械工学科卒業。日立および、富士ゼロックスの高速レーザプリンタの設計に従事。富士ゼロックスでは、設計プロセス改革や設計審査長も務めた。1999年より、國井技術士設計事務所として、設計コンサルタント、セミナー講師、大学非常勤講師としても活躍中。「ついてきなぁ!加工知識と設計見積り力で『即戦力』」(日刊工業新聞社)と「ついてきなぁ! 『設計書ワザ』で勝負する技術者となれ!」(日刊工業新聞社)をはじめとする多数の書籍を執筆。



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