ちくちく責められてばかりの「いじめ」、みんなだんまりの「お通夜」。そんな設計審査を回避する手掛かりは、「3秒ルール」にあった。
根川 甚八(ねがわ じんぱち)
根川製作所 代表取締役社長。団塊世代の大田区系オヤジ技術屋。通称、甚さん
国木田良太(くにきだ りょうた)
ADO製作所 PC事業部 設計2課 勤務。甚さんいわく「イマドキな若者」。機構設計者。通称、良君
沢田恵梨香(さわだ えりか)
ADO製作所 PC事業部 設計2課に勤務する派遣社員。良君のい〜加減な設計を製図でしっかりフォローする優秀な設計アシスタント。製図専門学校卒。通称、エリカちゃん
*編集部注:本記事はフィクションです。実在の人物団体などとは一切関係ありません。
もうすぐはーるですねぇ♪
オイコラ、とっくに春だ!
ネタが古っ。
オメェの脳内はいっつも春だなぁ! あん?
そんなことないですよぉ〜。4月と言えば、新学期や新入社員!新入社員といえば、春の合コン。PDPCを駆使して、あの子の気持ちを“フライングゲット”だっ!
そのネタもちょっと古っ!
だからどうした、役立たずの院卒めっ! 前回のPDPCがそんなにお気に入りかい。オメェ、ホントに富士山麓大学の主席院卒なのかぁ? まさか学歴詐称じゃねぇだろな?
ひどいっ! 今すぐ家に戻って学位記取ってきてやるからっ!!
甚さん、それは言い過ぎですよ!! 国木田さんは、「甚さんの設計分析大特訓」で感化されて以来、ちゃんと自己研鑽(じこけんさん)していますよ。製図や設計書に関しても独学で学び、今では社内の設計改革に取り組んでいるんですよ!
はぁ!? 良君が設計改革だとぉ? 世も末だぜぃ。設計改革の前に、自己改革をしろってんだよ!
信じてくださいよ〜。これでも本気なんですよ〜。毎日、設計改革を進めていますって。内容と改善効果だって、キチンと「改革ノート」に記入しているし。
当事務所のクライアント企業を訪問すると、社長室や応接室に通されます。そこには、必ずと言ってよいほど「ISO9001」と「ISO14000」のそれぞれの登録証が壁に掲げられています。
社長や役員との面談中に、「設計審査(デザインレビュー)注は実施していますか?」とお聞きすると、何を今さらと言わんばかりに、先ほどの証書に目をやります。
そこで、いじわるをするわけではないのですが、設計“審査”の議事録を拝見します。すると、以下のような事象を目の当たりします。
“審査”になっていません。これでも「ISO9001取得」とは恐れ入ります。
そう、僕らの会社もこれと全く一緒だった。僕の悩みは単に「設計書が不在」なだけではなかったのです。
国木田さんは今、直属の部長に直訴して、設計書導入による設計改革をリーディングしているのです! 設計審査もだんだんそれらしくなってきていますよ。
ああ、分かった分かった……。ぶっちゃけ、ずっと適当なこと言ってるだけだと思ってたぜぃ……。もっと早く知っていたら、アキバで手羽先とホッピーぐれぇはおごってやったのによぉ。とにかく、すまんかった!
うーん、ホントに分かってくれました……? でも分かってくれればいいんですよ。遅過ぎですけど。
そうそう、うちの会社の設計審査は、「いじめ」と「お通夜」なんですよ。どうしたらよいでしょうか?
あん? 「発表者を責めるだけ」「誰もしゃべらない」ってことかい? それならPDPCの次なるスキルがそれを解決してくれるかもしれねぇぞ。今回説明するのは、名付けて「3秒ルール」だぁ!
あ、「床に手羽先を落としても、3秒以内に食べれば大丈夫!」ってアレですか?
ちげぇよっ!!
それでは表1を見て、コミュニケプレゼンスキルアップの各種道具から「3秒ルール」の位置と概要を把握してください。
表中に記載のある「ある力士のインタビュー回答の方法」とは、一体、何のことですか?
20年くらい前の話だけどよぉ、人気の兄弟力士の弟と有名若手女優がお付き合いしていただろ? すぐ別れちまったけどよぅ。
私がまだ小さい頃の話ですね。テレビか何かで見たことがあるかな……。
相撲の取り組みが終了した後、記者によるインタビューが行われます。普通は、取り組みでの技の優劣などについて話題になるものですが、例の弟力士のときだけは、毎回、若手女優との交際に関しての質問が向けられました。
若い弟力士は、つい得意になり、余計なことまで何でもかんでもペラペラしゃべっていました。その様子を見ていた彼のタニマチ(後援者)の1人に心理学者がいて、あるアドバイスをしました。
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