かつて学生運動の解決などで使われた「PDPC」は、いろいろなシーンで役に立つ! 演説も合コンもトラブル報告会も、PDPCを使ってさまざまなリスクを想定しておけば、成功間違いなし!
根川 甚八(ねがわ じんぱち)
根川製作所 代表取締役社長。団塊世代の大田区系オヤジ技術屋。通称、甚さん
国木田良太(くにきだ りょうた)
ADO製作所 PC事業部 設計2課 勤務。甚さんいわく「イマドキな若者」。機構設計者。通称、良君
沢田恵梨香(さわだ えりか)
ADO製作所 PC事業部 設計2課に勤務する派遣社員。良君のい〜加減な設計を製図でしっかりフォローする優秀な設計アシスタント。製図専門学校卒。通称、エリカちゃん
*編集部注:本記事はフィクションです。実在の人物団体などとは一切関係ありません。
前回で登場した「QC7つ道具」は、技術者必携の道具といえます。道具を持たない・使えない職人など、どこにも存在しません。なお、QC7つ道具についての解説は、本連載では省きました。Webで検索すれば、迷うほど豊富に解説が見つかるので、各自で調べてみてください。
それでは今回の新テーマについて説明します。
あらためていうがようぉ、オメェたち2人は頼もしいじゃねぇかい、あん? 政治家もなるべくなら、若手がいいな。オレサマみてぇなジジィの出番はねぇってもんよ! ジジィは、しっかりと若手を支えてやるのが役目だ。しゃしゃり出てはイカーン!
甚さん? 急にどうしたんですか?
あ、もしかして先日の東京都知事選挙のことですか?
いんや! オレサマはそんなこと言っているつもりはねぇぜ! オレサマと某放送局の会長と一緒にしねぇでくれよ。まぁ、いいかぁ!
芸能人のブログやインタビューの内容、政治家の講演や行動・言動が後になって物議を醸すことが多々あり、元に戻れない大失態を起こしています。しかも、このような不祥事を“市民の指導者”たちが繰り返していることが、とても残念だと思います。
彼らが、今回のテーマ「PDPC」を熟知していれば回避できたのに、と筆者は思います。
そんじゃよぉ、表1を見ろ! 今回は、「PDPC」を学ぼうぜぃ!(表1)
PDPCとは「Process Decision Program Chart」の略で、「過程決定計画図」という意味になります。一般的には「PDPC法」と呼びます。
これは確か、この僕の母校・富士山麓大学よりもちょっぴり偏差値が低い、東大の学生運動で有名になったツールだそうですね。
おぉ、その通りだぜぃ。確かよぉ、40年以上前に、学生運動で悩む東大の先生が構築したツールだ。オメェが生まれる前の話だなぁ。
PDPCは、かつて過激な学生運動に悩んでいた東京大学の近藤次郎博士によって考案されました。学生運動の沈静化や「よど号ハイジャック事件」の解決でも活用されました。
さて、そのPDPCとは一体何をするものなのかというと、前述のフルネームから単純に推定すれば、「事前に推定しておくこと」になります。何を推定しておくのかといえば、それは、「工程」「過程」「道順」「手順」、そしてさまざまな「インシデント(事件)」などです。
うわあっ! なんか楽しいそうですね。SF小説や推理小説を読み解くみたいで。
私も、ワクワク、ドキドキです。これを学んだら、あんな低レベルな会社はさっさと辞めて、次の会社では、すてきな王子さまに出会いたいわね。うふっ。
えっ?
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