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ROSメカ設計用語辞典

メカ設計者のための用語辞典。今回は「ROS」について解説する。

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ROS

 「ROS(Robot Operating System)」は、ロボット開発向けのソフトウェアフレームワークである。現在は、UNIXベースのプラットフォームに限り動作するとし、Windowsについては「移植可能であるとする一方で、まだ完全には研究が進んでいない」とされる。ROSはオープンソースソフトウェアであり、ライセンスはBSDおよびApache 2.0を採用する。

 ROSにおける本来の目的としては「ロボット工学の研究、開発におけるコードの“再利用”を支援する」としている。ROSを活用することで、複雑かつ堅牢(けんろう)なロボット制御プログラムの開発の負荷を軽減できる。

 ロボット関連のアプリケーション開発のためのライブラリやツールを備える。ハードウェア抽象化やデバイスドライバ、ライブラリ、視覚化ツール、メッセージ通信、パッケージ管理といった機能を提供する。

 ROSでは、URDF(Unified Robot Description Format)というXMLファイルを用いることが可能である。URDFではロボットの3Dモデルやセンサー、シーンなどの仕様が定義できる。3DモデルはSTLなどのメッシュデータを用いて定義する。3D CADの3Dデータはメッシュデータを生成することで活用できる。オープンソースの3Dロボットシミュレーターである「Gazebo」でURDFを取り込める。

 ROSは、ミッドレンジ3D CAD「SOLIDWORKS」向けのアドインとするエクスポーターを備える。SOLIDWORKSで作成した3DデータをURDFへ変換できる。パーツファイルの場合はマテリアルのプロパティを取得し、アセンブリファイルの場合はアセンブリツリーの情報を取得する。「SOLIDWORKS 2018」の64ビット版を搭載したWindows 10 64ビット版マシンでのみ評価されており、32ビット版およびSOLIDWORKS 2018以前のバージョンでは動作を保証しないとしている。

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