2026年7月21〜24日に公開された記事の中から、MONOist編集部が厳選した今週の注目ニュースをお届けします。
「DX(デジタルトランスフォーメーション)」は、2018年に経済産業省が「DX推進ガイドライン」などを発表して普及が進み、今や非常になじみ深い言葉となりました。そして現在、次なる波として「AX(AIトランスフォーメーション)」の概念へのシフトに注目が集まっています。
従来のDXは、現場データや業務プロセスをデジタル化し「可視化」や「効率化」を図るものが中心でした。これに対し、AI技術が飛躍的に進化した現在では、AI自らが判断し、現場設備やロボット、経営プロセスまでを自律的に動かすAXへと主戦場が移り変わっていく――というものです。
経済産業省、厚生労働省、文部科学省が2026年5月に公表した「2026年版ものづくり白書」では、製造現場のデータを活用したAIモデルを実装し、広く展開していく「製造AX拠点」構想が大きく打ち出されました。
この構想を受け、同拠点の運営を担う産業技術総合研究所(産総研)は7月2日、製造AX拠点構築への取り組みを開始したと発表しました。全国の工場に分散する生産設備の稼働データや品質データを集約/統合する基盤を整え、生成AIやフィジカルAIの開発へ活用していく狙いです。DMG森精機やコマツといった国内大手メーカーとの共同プロジェクトも採択されており、個社単独では困難だった現場データの連携を国主導で後押しする強力な土台が整いつつあります。
NECは7月21日、製造業に向けたAIネイティブな変革コンセプト「MX」を発表しました。現場の制御にとどまらず、全社プロセスをAI前提で再構築する取り組みです。自社グループでの検証により、管理会計業務の工数を60%削減する見込みが立つなど、すでに具体的な成果も創出。人間をルーティン作業から解放し、より戦略的で創造的な仕事へシフトさせる包括的なAI変革を提案しています。
三菱電機とソニーセミコンダクタソリューションズは7月22日、製造業向けAIビジョンセンサー事業における戦略的協業と、新会社「Advanced Vision Solutions」の設立に合意したと発表しました。ソニーが誇る最先端のエッジAI処理技術と、三菱電機のFA制御ノウハウを融合させ、現場の自律的な改善や高度な自動化/無人化を後押しするソリューションを展開していく方針です。
AXという言葉自体が定着するかはさておき、データ可視化のDXから、AIが自ら判断し実行する「自律化」へのシフトは確実な潮流となりつつあります。各ニュースの詳細はぜひ記事をご覧ください。
産業技術総合研究所は、製造データの集約、統合基盤となる「製造AX拠点」の構築、運営を担当する。AIを活用した循環型の製造データエコシステムを形成し、日本の製造業の競争力強化とDX推進を支援する。(2026年7月22日公開)続きを読む
NECは、AIネイティブに向けた製造業の変革コンセプトとして「マニュファクチャリングトランスフォーメーション(MX)」を発表した。(2026年7月22日公開)続きを読む
三菱電機とソニーセミコンダクタソリューションズは、製造業向けAIビジョンセンサーで協業すると発表した。(2026年7月23日公開)続きを読む
富士通は、ファナック、安川電機、川崎重工業、NVIDIAとともに東京都内で記者会見を開き、フィジカルAI分野における事業検討を開始したことを発表した。事業の概要とともに、会見における各社トップの発言を紹介する。(2026年7月21日公開)続きを読む
矢崎総業は、新たに開設したイノベーション施設「Innovation Hub - REN(錬)」(IH-REN)を報道陣に公開した。IH-RENでは、AI/ロボティクスを活用した次世代のモノづくりに向けて、自働化の検証や産学連携による研究開発を推進し、新たな価値の創出を目指す。(2026年7月22日公開)続きを読む
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