村田製作所は、自動車向け積層セラミックコンデンサー(MLCC)で、定格電圧/サイズ別で世界最大の静電容量を達成し、7品番の量産を開始した。
村田製作所は2026年4月8日、自動車向け積層セラミックコンデンサー(MLCC)にて、定格電圧/サイズ別で「世界最大」(同社調べ)の静電容量を達成し、7品番の量産を開始したと発表した。この7品番は、AD/ADAS向けIC周辺回路用の低定格電圧MLCC(2.5〜4Vdc)と、電源ライン向けの中定格電圧MLCC(25Vdc)からなる。
低定格電圧MLCCでは、100μF以上の高容量ラインアップを強化し、これまで3225M(3.2×2.5mm)サイズで達成できていた100μFの静電容量を3216M(3.2×1.6mm)サイズで可能とした。その結果、約36%の基板占有面積を減らすことができた。
また、自動車向けMLCCでは最小となる0603M(0.6×0.3mm)サイズでは、これまでの1μFから2.2μFへと静電容量を改善させた。中定格電圧MLCCでも、これまでは1608M(1.6×0.8mm)サイズで達成できていた1μFの静電容量を、1005M(1.0×0.5mm)サイズでも実現し、基板占有面積を約61%減少させた。
低定格電圧MLCCは、IC周辺回路の高容量化の要請に応え、IC動作の安定化をサポートする。一方、中定格電圧MLCCは、電圧が大きく変動する電源ラインの安定性向上に寄与する。これらの製品群を組み合わせて使用することで、IC周辺の高容量化、基板スペース逼迫(ひっぱく)の解消、電源ラインの安定化などに対応できる。
また、MLCCの員数削減により、基板材料の必要量や製造プロセスにおける電力使用量を減らすことが可能となり、環境負荷も低減できる。各品番は車載用受動部品の品質規格であるAEC-Q200に準拠しているため、信頼性も高い。
近頃、自動運転の高度化により、自動車に設置されるシステムの増加や高性能化が進展している。その結果、IC周辺における低定格電圧MLCCの容量は増加し続けており、搭載されるMLCCの員数も増加しているため、基板内スペースの制約が一段と大きくなっている。
また、車載システムの電源ラインで使われる中定格電圧MLCCも、電源の安定性向上および実装密度改善が必要であるため、小型化/高容量化が求められてきた。特にAD/ADAS向けシステムにおいては、IC周辺および電源ラインの両方で高容量化/小型化の要請がさらに強まっていた。
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