三菱電機の人材育成施策として、入社してから退職するまでのライフイベントを9つに分けて、人事異動や管理職に昇格した場合といった状況を想定した時に、どのようなことを学べばいいのかを確認できる「デジタルガイド」を提供している。従業員に少しでも興味を持ってもらうためにRPG(ロールプレイングゲーム)風のキャッチーなイラストを用意するなどして、情報の入り口を広げているという。西川氏は「ポスターからデジタルガイドに誘導し、最終的に講座の申し込みができるように動線を作っている。よい講座があると従業員が思ったら、そのまま申し込みまでできるような形にすることで、申し込み者の増加を狙っている」と語る。
また、三菱電機が提供している450個のMゼミ講座(MELCOゼミナール)の中から、技術分野ごとに効率よく成長できるように必要な講座を見える化する「Mナビ(Mゼミナビゲータ)」や、AIとチャット形式で会話することで自分の目的に合った講座探しをサポートする「Mゼミコンシェルジュ」といったサービスを提供している。
DXイノベーションアカデミーでは、7つのスキルセットを定義してそれぞれに初級、中級、上級といったコースを作成し、DXに今まで触れてこなかった従業員に対しても段階的に学ぶことができる仕組みを構築している。身に付けたスキルについては会社として認定をしていくという制度を2026年度から取り入れており、「DX基礎(ブロンズ)」「DX主担当(シルバー)」「DX事業リーダ(ゴールド)」「DXエキスパート(プラチナ)」の4段階で評価を行う。これにより、従業員は自身のレベルを客観的に把握でき、会社側はランクに応じたキャリアアップのサポートが可能だ。
また、上級者向けの研修では、自部門/自事業の課題分析に基づく新規事業/業務改革に関する新規提案を研修プログラムとして実施している。同社は新規提案に対するアイデアの壁打ちを実施する「AIメンター機能」を新たに開発し、今後の研修に導入をしていく。同機能に使用しているAIは、「三菱電機の経営や事業戦略を理解した一流の経営コンサルタント」としてチューニングをしている。同AIは質問に対して、あえて答えを出さないという調整をしているという。
西川氏は「質問者の質問に対して、他の視点で考えると違う結果にならないか、なぜこのような提案に至ったのかという質問をAIが投げ返すことが可能である。これにより、AIと対話を繰り返して質問者自らが考えて、自分の意見を論理的に整理できるようになる。現状を分析して真因を特定し、リスクなどを含めて新たな解決策を提案できるようにする」と述べている。
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