日立製作所とオカムラ、配送業務を効率化するための共創を開始物流のスマート化

オカムラは、日立製作所とオフィス家具の配送効率化に向けた取り組みを開始した。日立の配送最適化サービスを活用して、配送計画策定やトラックへの積み付け方法の計算を自動化し、配送業務の効率化を図る。

» 2025年03月13日 10時00分 公開
[MONOist]

 オカムラは2025年2月27日、日立製作所とオフィス家具の配送効率化に向けた取り組みを開始したと発表した。

 オカムラでは、製造した家具を自社配送しているが、配送計画の立案やトラックの積載量向上のための積み付け方法の計算は、人が経験を基に手作業で実施している。また、多様な梱包状態の製品が存在するため、トラックに最適に積み付ける作業が特に複雑になり、課題となっていた。

 今回、日立製作所の配送最適化サービス「Hitachi Digital Solution for Logistics」を活用して、配送計画立案の自動化やトラックへの積み付け方法の自動計算、配送状況の動態管理を目指す。

キャプション 「Hitachi Digital Solution for Logistics」の主要機能と効果[クリックで拡大] 出所:オカムラ

 具体的には、これまで現場のノウハウに頼っていた、配送先や配送日時の割り付け、配送ルート策定などの配送計画を自動で立案する。配送計画は日々の物量や納期に応じて最適化する。

 配送計画と同様に、担当者の経験知で決定していた積み付けのノウハウを整理し、日立の独自アルゴリズムを活用して自動計算する。これにより積み付け方法の検討時間を削減し、積載率も向上できる。計算結果はタブレットなどに3D表示して配車担当者と積み付け担当者が共有可能で、積み付け業務が標準化され、業務の属人化解消にもつながる。

 配送車両の管理については、動態管理機能でドライバーの走行実績などを記録し、ドライバー業務を可視化する。取得した作業時間データを分析することで、より現場の状況に合った、精度の高い配送計画を立案可能になる。

 今回の取り組みは、同年12月からオカムラの横浜物流センターで本格的に開始し、将来的に同社の全物流センターへ展開する計画だ。

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