日産自動車は2025年2月13日、2024年4~12月期(2025年3月期第3四半期)決算を発表した。売上高は前年同期比0.3%減の9兆1432億円、営業利益は同86.6%減の640億円、親会社株主に帰属する四半期純利益(当期純利益)は同98.4%減の51億円となった。販売台数の減少やインセンティブ(販売奨励金)の増加、インフレの影響で減収減益となった。
2024年4~12月期の小売り販売は、北米を除く全ての地域で前年同期から減少し、前年同期比1.8%減の239.7万台だった。中国が同9.1%減の49.7万台、日本が同2.6%減の32.8万台、欧州が同2.6%減の23.8万台。北米は同2.4%増の94万台で、中国を除くとグローバルでは同0.3%増の微増だった。
2024年4~12月期の営業利益の増減要因をみると、為替や原材料費などの増益要因があったが、台数構成や販売費用など販売面で2143億円、生産費用や研究開発費などモノづくり面で595億円、インフレ影響で1063億円といった減益要因が響いた。
2024年度(2025年3月期)の通期決算の見通しは、売上高が前年度比1.5%減の12兆5000億円、営業利益が同78.9%減の1200億円と見込んでいる。前回の見通しから、売上高は2000億円減、営業利益は300億円減に下方修正した。当期純損益について前回予想では未定としていたが、800億円の赤字になる見込みだ。
為替レートが増益要因になるが、台数の見直しやインセンティブ増加の影響を相殺しきれず、営業利益を下方修正した。
2024年度通期の小売り販売台数の見通しは、前年度比1.2%減の340万台を計画している。地域別にみると、北米が同6.2%増、日本が同0.9%減、欧州が同3.1%減で中国を除けば前年度から2.3%増のプラスとなる。中国は同12.2%減で前年度から大きく減少する見通しだ。
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