オリエンタルモーターは「第36回 ものづくり ワールド[東京]」において、自社製品を活用した5つの装置モジュールによる模擬生産ラインを披露した。
人手不足などを背景に製造現場の自動化ニーズが一層高まる中、従来の産業用ロボットではスペックが高すぎたり、扱える人材が限られたりといった課題もある。
そんな中、オリエンタルモーターは「第36回 ものづくり ワールド[東京]」(会期:2024年6月19〜21日/会場:東京ビッグサイト)の構成展の1つである「第29回 機械要素技術展」に出展し、コスト低減やプログラミング負荷軽減などを図るため、自社製品を活用した5つの装置モジュールによる模擬生産ラインを披露した。
具体的には、ワークの投入と整列、ワークの組み立てと圧入、ワークの外観検査、ワークの分解、AGVによるワークの搬送をデモで再現している。
小型ロボット「OVR」を含めて、同社のサーボモーター「αSTEP AZシリーズ」を活用してロボットを構成しており、万が一、モーターの故障が発生した際も、自らメンテナンス可能だ。ロボットコントローラー「MRC01」およびプログラミングソフト「MRC Studio」によって、未経験者でも比較的容易にロボットの制御が可能となっている。
ワークの投入と整列では、OVRの5軸垂直多関節タイプ「OVR5035K1-V」が、カメラでワークの位置や角度情報を取得しながらワークを搬送。ワークの把持には、電動グリッパ「EHシリーズ」から円形ワーク把持が得意な三つ爪機構の「EH4T-AZAKH」を用いている。
ワークの組み立てと圧入では電動スライダ「EZS」シリーズを組み合わせた直交ロボットが稼働し、ワークの把持はEHシリーズの二つ爪機構「EH4-AZAKH」が行っている。
ワークの外観検査では、中空ロータリーアクチュエーター「DGIIシリーズ」を使った、低床設計の水平多関節ロボットが登場。Z軸を基部に搭載することで、ヘッド先端の軽量化を図っている。
ワークの分解ではAZシリーズのハーモニックギヤードタイプ「AZM24AK HS50」を3台組み合わせてパラレルリンクロボットを構成している。取付角30mmの同製品を使うことで装置の小型化を実現した。
ワークの搬送では、バッテリー駆動対応のブラシレスモーター「BLVシリーズ Rタイプ」のモーター「BLMR5100K-30FR-B」とドライバー「BLVD-KRD」がAGVの車輪軸として駆動しており、毎分1回転から速度制御可能となっている。
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