オリエンタルモーターが初めて産業用ロボットを発売する。
オリエンタルモーターは2024年5月30日、東京都内で記者会見を開き、小型ロボット「OVRシリーズ」など同社の新製品の概要を説明した。
OVRシリーズはオリエンタルモーターとしては初めて販売する小型、軽量設計の産業用ロボットだ。販売目標は月間200台となっている。
OVRシリーズのコンセプトは“使いこなせる、ちょうどよさ”。全軸にバッテリーレスアブソリュートセンサー搭載した同社のモーター「αSTEP AZシリーズ」を採用しており、外部センサーが不要。駆動部のモーターはDC電源入力タイプのため、電源ラインの引き回しが容易でラインへの設置やレイアウト変更にも柔軟に対応できる。バッテリー駆動が可能なのでAGVなどへの搭載も容易だ。ユーザー側でモーターを交換でき、メンテナンス負担が軽減される。当初のラインアップは4種類となっている。
3軸の水平多関節ロボットアーム「OVR3041K3-H」は重量7.6kg、高さ140mm、繰り返し位置決め精度±0.03mmで、最大リーチ長は410mm、可搬重量は3kgだ。一般的なスカラロボットの先端に付いているZ軸がないため、薄型で狭いスペースにもアプローチが可能になっている。
4軸垂直多関節ロボットアーム「OVR4048K5-V」「OVR4068K5-V」「OVR4088K5-V」は最大リーチ長(水平)が480mm、680mm、880mmの3タイプがある。それぞれのアームを組み替えることができ、580mmや780mmにリーチ長を変更できる。可搬重量はシリーズでは最も重い5kgだ。
5軸垂直多関節ロボットアーム「OVR5035K1-V」は本体重量12.5kg、最大リーチ長(水平)は350mm、可搬重量は1kgとなっている。
6軸垂直多関節ロボットアーム「OVR6048K1-V」はアーム駆動部にハーモニックドライブを採用し、モーター6軸でも12.5kgと軽量設計になっている。最大リーチ長(水平)は480mm、可搬重量は1kgとなっている。
同社のロボットコントローラー「MRC01」と専用プログラミングソフト「MRC Studio」を使用してロボットを制御する。MRC01にドライバを搭載したロボットコントローラーユニット「MRCU」も提供している。MRC Studioは無料でダウンロードできる。
価格は、水平多関節ロボットアームが60万円から、垂直多関節ロボットアームが98万円から(いずれも税別)となっている。
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