「ミドルの転職」が「ミドルの就業継続意向」についての調査結果を発表した。70歳定年時代を受けて、「定年の年齢や再雇用有無を気にする人が増えた」と、61%の転職コンサルタントが回答した。
エン・ジャパンが運営する転職サイト「ミドルの転職」は2024年1月30日、「ミドルの就業継続意向」についてのアンケート調査結果を発表した。同調査の対象者はミドルの転職を利用する転職コンサルタントで、263人から回答が寄せられた。
初めに、2021年4月の改正高年齢者雇用安定法で努力義務となった「70歳までの雇用確保(70歳定年時代)」に関連して、ミドル層の転職市場に同改正の影響はあるかと尋ねたところ、「あると思う」が57%を占めた。「ないと思う」は20%だった。
前問で「(影響が)あると思う」と回答した人に、具体的に感じている影響を尋ねた。その結果、「定年の年齢を気にする人が増えた」と「定年後の再雇用有無を気にする人が増えた」がともに61%で、同率トップとなった。3位は「定年後の雇用延長有無を気にする人が増えた」で48%だった。
続いて、「実際に何歳まで働きたいと思っているミドル人材が多いですか」と尋ねたところ、「65歳」(49%)が最も多かった。次いで「70歳」(34%)、「66〜69歳」(24%)となっている。
ミドル人材がその年齢まで働きたい理由のトップ3は、1位が「生活するための収入を確保するため」(77%)、2位「仕事を通じてやりがいを感じたいから」(53%)、3位「仕事を通じて社会貢献したいから」(37%)となった。
次に、ミドル人材がその年齢まで働く上で、どんな働き方を希望する人が多いか尋ねたところ、「同じ企業で継続して働き続けたい」が最も多く、71%を占めた。
具体的なエピソードとして、「副業に興味はあっても、安定収入の観点で、完全なフリーランスを本気で希望されている人は少ない」「70歳まで雇ってもらえる企業に早めに(例えば50代のうちに)転職して、継続勤務したいという希望を聞く」などのコメントが寄せられている。
60歳以上の転職希望者を担当する場合、いくらぐらいの年収帯を希望されることが多いかを尋ねた。1位は「600万円〜699万円」(41%)で、2位が「500万円〜599万円」(37%)、3位は「700万円〜799万円」(29%)となった。
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