パーソルファシリティマネジメントが「心理的安全性の実態調査」の結果を発表した。考えや意見などを誰とでも素直に言い合える、職場の「心理的安全性」は、職場環境の充実で高まることが分かった。
パーソルファシリティマネジメントは2025年3月18日、「心理的安全性の実態調査」の結果を発表した。
同調査は、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県で従業員数50人以上の企業に勤務する20~60歳を対象とし、958人から有効回答を得た。なお、「心理的安全性」とは、組織の中でメンバーの誰もが率直に意見を言ったり質問したりできる状態を指す。
「心理的安全性」という言葉を「知っている」と答えた人に「心理的安全性が高い職場の特徴として当てはまるもの」を尋ねたところ、「考えや意見などを誰とでも素直に言い合える環境であること」と定義通りに認識している人が67.2%を占めた。一方で、「上司や先輩が優しく、叱責が少ない」(46.1%)、「休みが多い、休みが取りやすい」(42.2%)と回答した人もいた。
また、勤め先について、自分の考えや意見などを誰とでも素直に言い合える環境であると思うかを尋ねた。その結果、「そう思う」が15.6%、「ややそう思う」が46.7%で、合わせて62.3%が自分の考えや意見などを誰とでも素直に言い合える環境と感じていることが分かった。「あまりそう思わない」は20.4%、「そう思わない」は13.6%となっている。
前問で「そう思う」「ややそう思う」と回答した人に、勤め先の組織や風土について当てはまると思うものを尋ねると、最も多かったのは「気軽に業務の相談や質問ができる」(55.7%)だった。次いで「業務上困った時に周囲に助けを求めやすい」(52.3%)、「他愛のない会話、雑談がしやすい」(50.5%)となり、いずれも50%を上回った。
勤務先の環境については、コミュニケーションを促進する設備や作業効率を向上させる環境が整っている職場は、そうでない職場に比べ心理的安全性が高かった。
休憩や気分転換をしやすい、「きれいで清潔感がある」「広い、開放感がある」「リラックスエリアやカフェエリアがある」などの項目は、心理的安全性が高い層と低い層で20pt以上の差が見られた。
また、心理的安全性が低い層は「フリーアドレスを採用している」の回答割合が16.2%(高い層は30.8%)、「固定席を採用している」は43.4%で(同39.1%)、固定席で働いている人が多かった。
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