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» 2023年05月01日 06時30分 公開

ソニーGが過去最高の売上高と利益を達成、2023年度は慎重な見通し製造マネジメントニュース

ソニーグループは2023年3月期(2022年度)の連結業績を発表。売上高および営業利益ともに過去最高を更新する好業績を達成した。

[三島一孝MONOist]

 ソニーグループは2023年4月28日、2023年3月期(2022年度)の連結業績を発表。売上高および営業利益ともに過去最高を更新する好業績を達成した。

photo ソニーグループの業績推移[クリックで拡大]出所:ソニーグループの決算資料からMONOist編集部が作成

売上高と営業利益ともに過去最高を達成

 ソニーグループの2022年度連結業績は、売上高が前年度比16%増の11兆5398億円、営業利益が同59億円増の1兆2082億円となり、いずれも過去最高だった2021年度業績を更新した。税引き前利益は同6%増の1兆1803億円、当期純利益は同6%増の9371億円となった。為替変動や地政学的問題、家電事業やスマホ端末事業の市場環境の変動など、不透明な状況も生まれていたが、これらの影響を最小限に抑え、全ての事業で手堅く利益を生み出している。

photophoto ソニーグループの2022年度の連結業績(左)とセグメント別業績(右)[クリックで拡大] 出所:ソニーグループ
photo ソニーグループ 代表執行役 社長 COO 兼 CFOの十時裕樹氏

 セグメント別では、ゲーム&ネットワークサービス分野(G&NS分野)は為替の影響や家庭用ゲーム機「プレイステーション5(PS5)」ハードウェアの販売が増えたことで売上高は前年度比33%増の3兆6446億円となり、大幅な増収となった。一方で営業利益は、ゲームソフトウェア開発費の増加や買収費用の計上などがあったため、同28%減となる2500億円となり、減益となった。

 2022年度第4四半期のPS5ハードウェアの販売台数は過去のソニーグループの家庭用ゲーム機ハードウェアの販売台数としては四半期で最大となる630万台となった。これにより2022年度通期での販売台数は1910万台となっている。ソニーグループ 代表執行役 社長 COO 兼 CFOの十時裕樹氏は「PS5の販売増がエンゲージメント指標にも表れており、3月のPS全体の月間アクティブユーザーは前年同月比で230万アカウントの増加となっている」と語る。PS5の2023年度の販売はソニーグループのゲーム機として過去最大となる2500万台を目指しているという。

photo G&NS分野の業績[クリックで拡大] 出所:ソニーグループ

 家電製品を中心としたエンタテインメント・テクノロジー&サービス分野(ET&S分野)は、テレビの販売台数減少によるマイナス影響はあったものの、デジタルカメラが好調で売上高は前年度比6%増の2兆4760億円となった。一方で、営業利益は、テレビの販売減による利益圧迫が大きく同16%減の1795億円となった。

 十時氏は「2022年度は、厳しい事業環境の中、オペレーションの強化と費用コントロールの徹底で、分野全体ではほぼ期初の計画通りの利益を達成できた。2023年度については、景気減速などのリスクを厳しく見込む。営業利益は、特に事業環境の厳しいテレビ、スマートフォン端末での固定費削減を進め、前年度と同水準を維持する計画としている」と方向性について述べる。また、事業構造強靭化に向けては、既存事業の収益性に加え、新たな成長軸となる事業を育成していく方針だ。「成長領域の取り組みは事業説明会で説明する予定だ」(十時氏)。

photo ET&S分野の業績[クリックで拡大] 出所:ソニーグループ

 イメージセンサーを中心とした、イメージング&センシング・ソリューション分野(I&SS分野)は、主に為替の影響やモバイル機器向けイメージセンサーの増収により、前年度比30%増の1兆4022億円となった。営業利益も為替の影響と増収効果で同36%増の2122億円となった。

 事業環境について十時氏は「2022年度第4四半期は中国を中心にスマートフォン端末市場が想定よりも落ち込んだ。2023年度も事業環境は非常に不安定だと認識しており、営業利益見通しは上半期の需要低迷の継続を織り込んだものとしている。ただ一方で、当社はモバイルセンサーの大判化や高画質化、高性能化のトレンドをけん引しており、大判1インチセンサーを搭載した中国メーカーのフラグシップモデルがこれから次々と市場に投入される。高付加価値化のリーディングポジションを強固にすることで、2024年度以降に市場回復が本格化した段階で、再度成長を加速できる事業基盤を構築する」と考えを述べている。

photophoto I&SS分野の業績(左)とイメージセンサー市場での金額ベースシェア(右)[クリックで拡大] 出所:ソニーグループ

 2023年度の通期業績見通しについては、2022年度実績に比べて抑えた目標とした。売上高は前年度比微減の11兆5000億円、営業利益が同3%減の1兆1700億円、税引き前利益が同3%減の1兆1400億円、当期純利益が同10%減の8400億円としている。

 十時氏は「2023年度は不安定な事業環境の中、足元のリスクマネジメントに重点を置き、現中期経営計画の目標達成に向けた総仕上げを進める年度だと位置付けている。さらに、次期中期経営計画については、中長期的な事業成長をより強く意識しつつ利益成長とのバランスも取った内容とできるよう、しっかりと準備を進めている」と語っている。

photophoto ソニーグループの2022年度の連結業績(左)とセグメント別業績(右)[クリックで拡大] 出所:ソニーグループ

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