サステナブル設計とは? デジタルモノづくりとの関連性:サステナブル設計とデジタルモノづくり(1)(3/3 ページ)
検査工程において、紙に記入して検査するのではなく、3Dスキャナーを活用したデジタル検査を行うことで、Viewer同様にペーパーレス化につながります。そのためには、設計者は紙ではなく3Dスキャナーで検査しやすい設計を行うことが求められます。
また、3Dスキャナーを使用して、現物から3Dデータを作成するリバースエンジニアリングは、部品の再利用に向けた検討/活用や、治具製作、梱包(こんぽう)材の設計など、さまざまな場面でサステナブルを意識したモノづくりに生かすことができます。
ここまで挙げてきたさまざまなデジタルモノづくりを実践するには、その源泉となる3Dデータが必要であり、3D CADを用いた設計が必須となります。2D CADによる2D設計では“真のサステナブル設計”を実現することはできません。
3D CADを用いた3D設計によって、実際にモノを作ってからのミスや手戻りを減らせるだけでなく、前述したその他のデジタルモノづくりとの融合によって、サステナブル設計、環境に配慮したモノづくりを実現可能とし、より大きな効果へとつなげることができます。
図5 サステナブル設計とデジタルモノづくりの関連図[クリックで拡大]
今回は本連載のテーマである「サステナブル設計とデジタルモノづくり」の関連性にフォーカスし、その概略を説明しました。
言うまでもなく、テクノロジーは日々進化しています。特に今回のテーマのようなサステナブル設計、デジタルモノづくりは世界的にも注目度の高い取り組みとなりますので、常に最新の情報やテクノロジーをウォッチしながら、うまくご自身の業務などに取り入れていくことをオススメします。本連載がその一助になれば幸いです。
なお、今後の連載では、サステナブル設計とデジタルモノづくりの関連性について、さらに深掘りした内容をお届けしていきます。ぜひ、ご期待ください! (次回へ続く)
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小原照記(おばら てるき)
いわてデジタルエンジニア育成センターのセンター長、3次元設計能力検定協会の理事も務める。3D CADを中心とした講習会を小学生から大人まで幅広い世代の人に行い、3Dデータを活用できる人材を増やす活動をしている。また企業の困り事に対し、デジタルツールを使って支援している。人は宝、財産であると考え、時代に対応する、即戦力になれる人財、また、時代を創るプロフェッショナルな人財の育成を目指している。優秀な人財がいるところには、仕事が集まり、人が集まって、より魅力ある街になっていくと考えて地方でもできること、地方だからできることを考えて日々活動している。
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