経済産業省は「2025年日本国際博覧会(2025年大阪・関西万博)」に出展する日本政府館(略称:日本館)の「ファクトリーエリア」に関する概要を発表した。
経済産業省は2024年12月23日、「2025年日本国際博覧会(2025年大阪・関西万博)」(会期:2025年4月13日〜10月13日)に出展する日本政府館(略称:日本館)の「ファクトリーエリア」に関する概要を発表した。
ファクトリーエリアでは、日本の伝統と最先端の技術が融合した「循環型ものづくり」の考え方や具体的な社会実装の姿を、日本を代表するキャラクターである「ドラえもん」がナビゲートする。
ファクトリーエリアの展示では、昨今日本政府としても注力し、産官学連携を進めているサーキュラーエコノミー(循環経済)を背景に、日本式「循環型ものづくり」に関するさまざまな技術展示が行われる。日本は数百年以上前から現代に至るまで、資源や部素材の循環を強く意識し、“やわらかい”構造を志向して創意工夫を凝らす独自の「循環型ものづくり文化」を培ってきた。展示エリアでは、9つのテーマで“やわらかく作る”という日本固有のものづくりの特徴的な手法を伝統的な取り組みと最先端技術による活用を対比しながら紹介する。
例えば“あえて部分的に壊れる”ことで全体に与える衝撃を吸収するという発想がある。これは、川が増水した際に橋桁をあえて流してしまうことで橋全体にかかる負担を軽減する京都府の木津川に架かる「流れ橋」や、脚部が壊れることで衝撃を吸収してピンポイント月面着陸を成功させた宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小型月着陸実証機「SLIM」に共通する。このような「循環型ものづくり」の原点は、伊勢神宮で1300年以上にわたり続けられている「式年遷宮」(20年に一度、神様をおまつりする建物や宝物を新しく作り直す行事)に見ることができるという。展示エリアでは、このような伝統と革新の融合について、ナビゲーターの「ドラえもん」が分かりやすく案内してくれる。
さらに、ファクトリーエリアでは「素材」から「もの」へと変換する過程を通じて、循環の輪の一部を表現する。「ファームエリア」の主役である藻類(そうるい)が混ぜ込まれたバイオプラスチックの「素材」から、2台のロボットアームで構成される3Dプリンタによって日本館内で実際に使用するスツール(「もの」)を製作する過程を実現するという。
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