浜松ホトニクスは、波長2500nmまでの近赤外光を出力できる拡散反射光源「L16462-01」を発表した。波長1700〜2500nmの光の利用効率を高めることで、脂肪やタンパク質などを含む試料のより正確な分析が可能になる。
浜松ホトニクスは2023年1月17日、波長2500nmまでの近赤外光を試料に照射して、拡散反射光を高い効率で集光する拡散反射光源「L16462-01」を開発し、同年2月1日からサンプル出荷を開始すると発表した。販売価格は19万3600円(税込み)で、年間の販売目標台数は初年度は300台、3年後には1000台を目指す。
リアルタイム成分分析装置向けの光源として開発したもので、波長2500nmまでの近赤外光を出力する4つのランプを内蔵する。中心に光ファイバーを接続することで、光を試料に照射するとともに、微弱な拡散反射光の高効率な集光と分光器への導光が可能になる。
従来使用していた市販の光源では、波長1700〜2500nmの光がファイバーに吸収されて光量が不足したり、ランプを試料に近接させて直接照射すると迷光が生じて正確な測定ができないなどの課題があった。L16462-01では、ランプの個数や位置、照射角度などを一から設計し、光源の構造を工夫することで課題を解決している。
波長1700〜2500nmの光の利用効率を高めることで、脂肪やタンパク質などを含む試料のより正確な分析が可能になる。また、自社開発する小型、高感度のFTIR(フーリエ変換赤外線分光法)分光器と同光源を組み込んだ小型分析装置により、食品や薬剤、プラスチック製品の生産効率や品質管理の信頼性向上に貢献する。
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