トヨタ以外の7社が前年同月比でプラスも、コロナ禍前からは1割以上のマイナス自動車メーカー生産動向(3/3 ページ)

» 2022年09月29日 06時00分 公開
[MONOist]
前のページへ 1|2|3       

マツダ

 回復基調を示しているのがマツダだ。7月のグローバル生産台数は、前年同月比23.9%増の9万9803台と2カ月連続で増加した。増加幅も6月より18.5ポイント伸びた。ただ、前年7月の実績が低迷していた反動増という側面も強く、コロナ禍前の2019年7月との比較では2割減にとどまっている。主力の国内生産は同25.6%増の7万25台と2カ月連続のプラス。なお、前年7月の国内生産台数は、開示している1979年以降で最少だった。車種別では「CX-5」が同12.9%増、「マツダ3」は同44.2%増、2021年10月より防府工場でも生産を開始した「CX-30」は同85.4%増と大きな伸びを見せた。

 海外生産も、前年同月比20.2%増の2万9778台と2カ月連続のプラスだった。メキシコは、半導体不足による3日間の稼働停止を実施したものの、前年がモデル切り替え前で低迷していた「マツダ2」の増加などにより、同9.3%増だった。さらに1月から操業開始した米国工場で新型車「CX-50」を2758台生産したことで、北米トータルでは同31.3%増と伸長し、2カ月連続のプラスだった。タイも前年に半導体不足などで7日間の稼働停止が発生した反動もあり、同104.8%増と大幅なプラスとなった。

 一方、中国は需要に応じて生産調整を実施した他、設備工事により長安マツダで2日間、中国一汽で6日間の操業停止を実施。同20.4%減と5カ月連続で減少した。

三菱自動車

 三菱自動車も回復している。7月のグローバル生産台数は、前年同月比32.8%増の9万6362台と2カ月連続で増加した。8社の世界生産で最大の伸び幅だった。国内生産は「アウトランダーPHEV」の増加などにより、同57.7%増の4万3336台と3カ月連続のプラス。こちらも8社で最も高い伸びとなった。

 海外生産は、前年同月比17.6%増の5万3026台と2カ月連続のプラス。主要地域の東南アジアは、タイが「トライトン」の好調で同22.2%増、インドネシアは「エクスパンダ―」がけん引し同14.6%増となった。中国は市場回復が進むものの、同29.5%減と振るわず、中国で生産する5社で最も落ち込みが目立った。

スバル

 SUBARU(スバル)の7月のグローバル生産台数は、前年同月比13.1%増の7万8879台と3カ月ぶりに前年実績を上回った。国内生産は、半導体不足が改善傾向を示しており、同25.7%増の5万9718台と4カ月連続で増加した。

 唯一の海外拠点である米国生産は、生産制約などの影響により、前年同月比13.8%減の1万9161台と3カ月連続で減少した。8社の海外生産では唯一のマイナスだった。

→「自動車メーカー生産動向」のバックナンバーはこちら

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.