みんな大好きボルト設計、ガチ解説記事がよく読まれた2021年メカ設計 年間ランキング2021(3/3 ページ)

» 2021年12月23日 10時00分 公開
[八木沢篤MONOist]
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東京2020大会表彰台プロジェクトとこれからのモノづくり

 さて、最後に年間ランキングには入らなかった編集部注目記事をご紹介したいと思います。

 ピックアップしたのは、「3Dプリンタだから実現できた東京五輪表彰台プロジェクトとその先【前編】」「同【後編】」になります。

東京2020大会表彰台をイメージした3Dプリンタ製のミニチュア 東京2020大会表彰台をイメージした3Dプリンタ製のミニチュア[クリックで拡大] 出所:慶應義塾大学

 記憶に新しい東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(東京2020大会)の表彰台が、全国から集められた洗剤容器などの使用済みプラスチックから再生されたリサイクルプラスチックを材料に、3Dプリンタで製造されたことはご存じでしょうか? この東京2020大会表彰台プロジェクトでは、表彰台98台分に使用された3次元立体レリーフ形状のパネル7000枚を、短期間のうちに、3Dプリントシステムで量産することに成功したのです。その過程では、材料の改質やデザイン、ツールパスの検討など、さまざまな苦労があったといいます。

 表彰台のデザインは、東京2020大会エンブレムを手掛けた美術家の野老朝雄氏が、3Dプリンタによる設計・製造を慶應義塾大学 環境情報学部 田中浩也研究室が担当。表彰台プロジェクトの全容を【前編】で、そして、同プロジェクトの先に思い描く、田中研究室の次なるビジョンの話を【後編】でお届けしています。

 【前編】でお届けしている表彰台プロジェクトの試行錯誤のお話も非常に興味深いのですが、【後編】で取り上げている田中氏が提唱する「リープサイクル(Leap Cycle/跳躍循環)」と呼ばれるコンセプトは、循環型社会の実現に貢献する新たなアプローチであり、リデュース(Reduce)、リユース(Reuse)、リサイクル(Recycle)とは一線を画すものとなります。これからのモノづくりに必要な、とても重要な考え方だと思いますので、詳しく知りたい方はぜひ記事をご覧ください。



 冒頭で述べた通り、今回の年間ランキングはMONOistらしい骨太の解説記事が大半を占める結果となりました。来年はどんな記事がランクインするのか!? 既に新連載や新企画の実現に向けて動き出しているので、ぜひご期待ください! (以下、ランキング再掲)


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