安川電機は、リーチ1200mmはそのままに、可搬質量を20kgに向上した新型人協働ロボット「MOTOMAN-HC20SDTP」を発売した。重さが10kgを超えるワークや、高反力を受ける作業を含む工程にも人協働ロボットを導入できるようになる。
安川電機は2021年6月17日、リーチ1200mmはそのままに、可搬質量を2倍の20kgに向上した新型人協働ロボット「MOTOMAN-HC20SDTP」を発売した。価格はオープンとなっている。
リーチは「MOTOMAN-HC」シリーズの10kg可搬機種と同じ1200mmながら、可搬質量を20kgに向上した。これにより、これまでは取り扱えなかった重さ10kgを超えるワークや、ナットランナーによるねじ締めなど高反力を受ける作業を含む工程にも人協働ロボットを導入できるようになる。
また、リーチ1200mmの小型設計とアームスイング動作を踏襲しているため、ロボットの旋回領域を確保する必要がなく、最短距離で物を搬送できる。生産ラインの省スペース化と作業時間の短縮に寄与する。
周辺機器との接続も容易だ。ロボット先端のエンドエフェクター取り付け部が標準規格「ISO9409-1-50-4-M6」に準拠しており、豊富な互換エンドエフェクターや周辺機器などと連携しやすくなっている。
また、ETHERNETケーブル(Cat.6)やI/O用ケーブル、エアホースを内蔵。配線類が周辺機器と干渉することなく、ロボット先端へカメラなどを取り付けられる。
防じん防水の面では、全軸が保護等級IP67の性能を有し、表面をアクリルウレタン塗装、先端フランジの材質をステンレスにすることで、水洗いが必要な用途にも対応する。
安全機能もMOTOMAN-HCシリーズ同様で、外部から設定した制限値以上の力がかかった場合は「人協働モード」で自動で停止する。また、アーム同士の間隔を取って隙間を確保する設計により、挟み込みを防いでいる。
他にも、ロボットアームを手で動かして任意の動作を教示できる「ダイレクトティーチング機能」や、タブレットのタッチパネル画面から操作できるユーザーインタフェース「スマートペンダント」などにより、ユーザビリティを高めている。
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