富士通は、AIを活用してリハビリテーション動画から患者の肩と肘の関節可動域を自動測定する「FUJITSUヘルスケアソリューションHOPE ROMREC」を発売した。理学療法および作業療法の効果の評価や、障がい度合いの判定を支援する。
富士通は2021年2月24日、AI(人工知能)を活用してリハビリテーション動画から患者の肩と肘の関節可動域を自動測定する「FUJITSUヘルスケアソリューションHOPE ROMREC(ホープロムレック)」(HOPE ROMREC)を発売した。価格は1クライアント付きで86万円(税別)。2024年度末までに350セットの販売目標を掲げる。
HOPE ROMRECは、独自開発した画像分析AIエンジンを用いて、タブレット端末で撮影した患者のリハビリテーション動画から3次元骨格を推定し、肩と肘の左右合計16方向の角度を自動測定する。動画は理学療法士や作業療法士が撮影し、AI搭載の専用パソコンに送信する。測定値はデータで保存されるほか、折れ線グラフによる表示も可能で、理学療法および作業療法の効果の評価や障がい度合いの判定を支援する。
また、測定値のタブレットにおける音声入力機能も搭載。自動測定ができない肩と肘以外の部位については、理学療法士や作業療法士がこれまで通り目視で測定し、部位や運動方向、測定値を音声で記録できる。測定データはCSVデータとして抽出できるため、電子カルテシステムなどとも簡単に連携可能だ。
今後は、自動測定できる部位を増やしていく。さらに、患者が自宅でリハビリテーション動画を撮影し、かかりつけの医療機関に送付して関節可動域を自動測定する機能も搭載する予定だ。
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