メンテナンス作業者向けに、ARを活用した体感型トレーニングシステムを構築製造IT導入事例

電通国際情報サービスは、明電舎が新たに開設した体感型技術研修センター「Manabi-ya」に、メンテナンス作業者向けARトレーニングツール「バーチャルアセット」を納入した。

» 2021年01月21日 09時00分 公開
[MONOist]

 電通国際情報サービス(ISID)は2020年12月24日、明電舎が同年10月5日に開設した体感型技術研修センター「Manabi-ya(学び舎)」に、メンテナンス作業者向けAR(拡張現実)トレーニングツール「バーチャルアセット」を納入したと発表した。

 Manabi-yaは、メンテナンス作業者の技術向上を支援するために開設した、ICTを活用した体感型技術研修センターだ。主力プログラムの1つとして、ARを活用した体感型トレーニングシステム「AR教育システム」を構築。同システムは、「バーチャルアセット」「バーチャルタッチ」「リアルアセット」のツールで構成されるが、ISIDはバーチャルアセットの製作を受託した。

 バーチャルアセットツールは、Microsoftのヘッドマウントディスプレイ「HoloLens 2」と3Dゲーム開発プラットフォーム「Unity」を利用した体感型トレーニングツールとなる。受講者がHoloLens 2を通じて見る現実空間に、さまざまな機種やサイズの装置を3Dモデル化し、重ね合わせて表示する。これにより、実機と同じようにメンテナンス操作が可能なバーチャルトレーニング環境を提供する。

 テキストや音声などを組み合わせたトレーニングシナリオに加え、回答選択を要するテスト形式のトレーニングシナリオも作成できる。受講者はこれをAR空間内で実行することでメンテナンス手法を効率的に学習し、自学自習を繰り返せる。

キャプション 表示されたガイダンスの手順を進める様子(クリックで拡大) 出典:明電舎
キャプション 矢印とテキストでメンテナンス箇所を表示(クリックで拡大) 出典:明電舎

 ISIDは、VR(仮想現実)技術を用いた遠隔地教育システムやMR(複合現実)技術を用いた仮想メンテナンス訓練システムなどで多数の実績を持つ、また、要件検討段階のPoC(概念実証)、開発からサポートまでをトータルに提供できることが、今回の採用ポイントになった。

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