最高200℃の加熱が可能な産業用高効率高温ヒートポンプの開発に着手FAニュース

前川製作所は、最高200℃の加熱が可能な産業用高効率高温ヒートポンプの開発に着手した。シミュレーターを使って導入効果を具体的に示すことで、未利用熱の有効活用を推進し、省エネルギー化への貢献を目指す。

» 2020年10月06日 07時00分 公開
[MONOist]

 前川製作所は2020年9月9日、最高200℃の加熱が可能な産業用高効率高温ヒートポンプの開発に着手したと発表した。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による「未利用熱エネルギーの革新的活用技術研究開発プロジェクト」の取り組みの一環だ。

 同社は、未利用熱エネルギー革新的活用技術研究組合(TherMAT)の参画企業として、最高加熱温度200℃、被加熱媒体を80℃から180℃に加熱が可能な産業用ヒートポンプの開発を進め、2023年度の市場導入を目指す。

 省エネルギーの観点から、大量の燃料を消費するボイラーやバーナーからの排熱を熱源に、より高温の熱に再生するヒートポンプ技術の重要性が高まっている。しかしこれまで、需要の多い160〜200℃の熱を供給する高温ヒートポンプは開発されていなかった。

 また、同社はNEDO、TherMAT、早稲田大学、金属系材料研究開発センターと共同で、産業用ヒートポンプシミュレーターを開発した。簡単な操作で1次エネルギー消費量とCO2排出量を短時間かつ高精度に試算し、ヒートポンプの導入効果を定量評価できる。

 産業用ヒートポンプの導入効果を具体的に示すことで、未利用熱の有効活用を推進し、省エネルギー化と地球温暖化防止への貢献を目指す。

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