高品質洗浄と環境負荷の低減を両立する炭化水素系真空脱脂洗浄装置発売:FAニュース
不二越は、真空脱脂洗浄装置クリーンマスターシリーズ「Hi NVD-10」を発表した。浸漬と蒸気の2種の洗浄機能を持ち、炭化水素系洗浄剤を使用するため、高品質な洗浄と環境負荷の低減を両立する。
不二越は2020年7月31日、炭化水素系の真空脱脂洗浄装置クリーンマスターシリーズ「Hi NVD-10」を発表した。高品質な洗浄と環境負荷の低減を両立する。価格は5000万円(税別)で、同年8月から市場投入する。
真空脱脂洗浄装置クリーンマスターシリーズ「Hi NVD-10」 出典:不二越
浸漬と蒸気の2種の洗浄機能を標準装備し、質の高い洗浄ができる。浸漬洗浄は、1次シャワー、浸漬、2次シャワーの基本の3段階洗浄に、専用の循環ポンプを追加。循環加温による洗浄ができるため、洗浄力が強化している。
蒸気洗浄は、微細な穴や複雑な形状でも強力に洗浄する。シャワー洗浄との組み合わせによって、洗浄液が届きにくい深い穴を持つワークの洗浄に効果を発揮する。
洗浄剤は、洗浄力が高く、かつ環境に負荷をかけにくい炭化水素系洗浄剤を使用する。洗浄剤の保有量も従来機NVD-10Eに比べて約20%削減している。
また、コンパクトな設計で、設置面積約14m2と、従来機に比べて8%減少している。有効寸法は760×1220×760mm。処理量は最大1000kg/GROSS CHARGE(蒸気洗浄400kg)、洗浄時間は基本設定のトリプル洗浄で約25分となっている。
電子部品、金型の真空熱処理前の洗浄や、自動車部品の熱処理前後の洗浄、重電機器や船舶など大型重量部品の脱脂に適している。
- 電子部品のメッキ処理をスタンプ式に、廃液とCO2排出を大幅削減
トヨタ自動車は2020年6月30日、電子部品の製造で基板に金属の皮膜を形成するメッキ処理工程において、必要な部位にのみスタンプを押すように処理を施す技術を開発したと発表した。
- 工作機械の共通インタフェース「umati」とは何か?
工作機械のスマート化に向けて注目されている通信規格が「umati」である。本連載では「umati」とはどういう規格なのか、技術的にはどういう背景があるのか、どのような活用シーンがあるのかについて、紹介する。第1回となる今回は「umati」とは何かをテーマに概要を取り上げる。
- 工作機械も4.0へ、シェフラーとDMG森精機が描く「マシンツール4.0」
ドイツのインダストリー4.0が大きな注目を集める中、工作機械にもIoTを積極的に活用する動きが出てきている。軸受部品を展開するシェフラーと、工作機械メーカーのDMG森精機は工作機械のインダストリー4.0対応を目指す「マシンツール4.0」プロジェクトを推進している。
- アップルVSサムスン訴訟を終わらせた日本の工作機械の力
知財専門家がアップルとサムスン電子のスマートフォンに関する知財訴訟の内容を振り返り「争う根幹に何があったのか」を探る本連載。最終回となる今回は、最終的な訴訟取り下げの遠因となった「新興国への技術移転」の問題と「なぜ米国で訴訟取り下げを行わなかったのか」という点について解説します。
- 好況に沸く工作機械メーカーは盤石か!? 課題は営業力にあり
企業再生請負人が製造業の各産業について、業界構造的な問題点と今後の指針を解説する本連載。今回はリーマンショック前の勢いを取り戻しつつある日系工作機械メーカーの動向と課題について取り上げる。
- 半導体露光機で日系メーカーはなぜASMLに敗れたのか
法政大学イノベーション・マネジメント研究センターのシンポジウム「海外のジャイアントに学ぶビジネス・エコシステム」では、日本における電子半導体産業の未来を考えるシンポジウム「海外のジャイアントに学ぶビジネス・エコシステム」を開催。半導体露光機業界で日系企業がオランダのASMLに敗れた背景や理由について解説した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.