心不全の早期診断方法の確立を目指し、協業を開始医療機器ニュース

GEヘルスケア・ジャパンとロシュ・ダイアグノスティックスは、心不全予防のための早期診断方法の確立に向け、協業を開始した。GLSとNT-proBNPを指標に加えることで、より詳細な心不全のリスク層別化と潜在的な心不全患者の発見を目指す。

» 2020年04月06日 15時00分 公開
[MONOist]

 GEヘルスケア・ジャパン(GEヘルスケア)は2020年3月23日、心不全予防のための早期診断方法の確立を目的として、ロシュ・ダイアグノスティックスとの協業を開始したと発表した。従来の心不全の診断方法に、両社の技術を新たな指標として組み込むことで、より詳細な心不全のリスク層別化と潜在的な心不全患者の発見を目指す。

 今回の協業により、GEヘルスケアは、超音波によるGLS(Global longitudinal Strain、心筋の長軸方向における伸び縮みの割合)を提供。ロシュ・ダイアグノスティックスは、心不全バイオマーカーのNT-proBNP検査を提供する。

 一般的に心不全の診断では、自覚症状や身体所見、心電図などの検査を実施し、疑いがある場合は心エコー図検査によって心不全の程度を分類している。しかし、現在のステージ診断は、医師によってばらつきがあるのが現状だ。

 両社は、GLSとNT-proBNPという新しい指標を加えることで、より精度の高い心不全の早期発見に向けた診断方法を確立したいとしている。今後は、がんと循環器疾患を併発した患者の早期発見へも応用していく。

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