調整時間を大幅に短縮、新波形制御を搭載した極低スパッタ溶接システムFAニュース

ダイヘンは、新波形制御を搭載した極低スパッタ溶接システム「シンクロフィード溶接ロボットパッケージFD-B6」を発表した。溶接部位の状態に応じて最適なビード形状を容易に調整・設定でき、調整時間を大幅に短縮する。

» 2019年10月02日 07時00分 公開
[MONOist]

 ダイヘンは2019年9月5日、極低スパッタ溶接システム「シンクロフィード」に新波形制御を搭載した「シンクロフィード溶接ロボットパッケージFD-B6」を同月より販売すると発表した。価格は850万円で、年1200台の販売を目指す。

 FD-B6は、溶接部位の状態に応じて最適なビード形状を容易に調整・設定できる。溶接施工条件の調整時間の大幅な短縮、溶接不良の低減に貢献するとともに、最大電流を400Aにアップしたことで溶接速度を25%向上している。

 これまでの溶接システムでは、最適な溶接条件の調整、設定に熟練した経験やノウハウが必要とされ、時間がかかることが課題となっていた。今回、新波形制御を新たに搭載することで、ビード外観形成に起因する溶接電圧の調整範囲を従来比で2倍以上に拡大した。

 ギャップに強い厚みのあるビードから、狙いずれに強いフラットな幅広のビードまで、溶接部位の状態に最適なビード形状を容易に調整できるようになり、従来では溶接が不安定になる領域での極低スパッタ溶接を可能にした。

photo スパッタ発生量の比較(クリックで拡大) 出典:ダイヘン
photo 溶接可能な最大電圧(クリックで拡大) 出典:ダイヘン

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.