AI機能を搭載したファイバー2次元レーザー加工機、加工条件を自動調整:FAニュース
三菱電機は、ファイバー2次元レーザー加工機「GX-F」シリーズ3機種を発売した。自社製の新型ファイバーレーザー発振器と、自動で加工条件を調節するAI機能を搭載し、生産性・保全性を向上する。
三菱電機は2019年4月10日、ファイバー2次元レーザー加工機の新シリーズ「GX-F」シリーズ3機種を発売した。自社製の新型ファイバーレーザー発振器と、自動で加工条件を調節するAI(人工知能)機能などを搭載し、生産性・保全性を高めた。同シリーズを年間300台生産する。
GX-Fシリーズは、レーザー発振器出力4kWの「ML3015GX-F40」、6kWの「ML3015GX-F60」、8kWの「ML3015GX-F80」を展開。自社製の新型ファイバーレーザー発振器とレーザー加工機の高い親和性により、最適制御が加工機の加速度向上に対応。生産性を20%向上している。
IoT(モノのインターネット)を活用した同社のリモートサービス「iQ Care Remote4U」により、遠隔から発振器の稼働監視、予防保全が可能になった。これにより、発振器を5年という長期間保証する。
同社のAI技術「Maisart(マイサート)」を用いて、レーザー加工機の加工条件を自動調整する機能「AIアシスト」を搭載。連続自動運転の加工安定性を向上する。
また、独自開発の流体コントロール技術「AGR-eco」を導入し、レーザー加工の際に溶融した金属の除去に用いるアシストガスの使用量を低減。従来比で最大90%削減することで、レーザー加工機のランニングコストを低減する。
ファイバー2次元レーザー加工機「ML3015GX-F80」(クリックで拡大) 出典:三菱電機
- AIと機械学習とディープラーニングは何が違うのか
技術開発の進展により加速度的に進化しているAI(人工知能)。このAIという言葉とともに語られているのが、機械学習やディープラーニングだ。AIと機械学習、そしてディープラーニングの違いとは何なのか。
- 世界を変えるAI技術「ディープラーニング」が製造業にもたらすインパクト
人工知能やディープラーニングといった言葉が注目を集めていますが、それはITの世界だけにとどまるものではなく、製造業においても導入・検討されています。製造業にとって人工知能やディープラーニングがどのようなインパクトをもたらすか、解説します。
- 人工知能は製造現場でどう役に立つのか
人間の知的活動を代替するといわれる人工知能が大きな注目を集めている。ただ、製造現場で「使える」人工知能は、一般的に言われているような大規模演算が必要なものではない。「使える人工知能」に向けていち早く実現へと踏み出しているファナックとPFNの取り組みを紹介する。
- トヨタ生産方式と設備保全、IoT活用をどう考えるか
日本型モノづくりの象徴ともいうべき「トヨタ生産方式」。本連載では多くの製造業が取り入れるトヨタ生産方式の利点を生かしつつ、IoTを活用してモノづくりを強化するポイントについて解説していきます。第2回となる今回は、設備保全へのIoT活用のポイントについて紹介します。
- 故障予知は前提、“真の予兆保全”を実現するために必要になるもの
2017年はIoTやAI技術の進展により、大型機械や設備の故障予知や予兆保全への取り組みが加速した1年となった。2018年は故障予知などを前提とした、センシングやデータ管理などが進み、予兆保全に関する各種製品開発やソリューションが数多く登場する見込みだ。
- 製造業のサービス化、予兆保全は単なる「はじめの一歩」
製造業の産業構造を大きく変えるといわれている「第4次産業革命」。しかし、そこで語られることは抽象的で、いまいちピンと来ません。本連載では、そうした疑問を解消するため、第4次産業革命で起きていることや、必要となることについて分かりやすくお伝えするつもりです。第7回は、前回に引き続き「製造業のサービス化」についてご紹介します。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.