富士フイルムは、アメリカの半導体材料の開発、生産、販売拠点であるFEUSの最先端半導体材料の開発、生産、品質保証などの設備を増強する。3年間で約100億円の設備投資を実施し、半導体材料事業を拡大する。
富士フイルムは2018年12月13日、子会社のFUJIFILM Electronic Materials U.S.A.(FEUS)の最先端半導体材料の開発、生産、品質保証などの設備を増強すると発表した。3年間で約100億円の設備投資を実施し、半導体材料事業をさらに拡大する。
設備の増強は、FEUSのアリゾナ州メサとロードアイランド州ノースキングスタウンの2工場にて実施。AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)、次世代通信規格「5G」の普及、自動運転技術の進化などによる半導体の需要拡大と高性能化に対応する。
アリゾナ州の工場では2018年より、CMPスラリーや高純度溶剤の開発強化のために新棟を建設。新棟内にはクリーンルームを設置するとともに、最新鋭の検査装置なども導入する。さらに開発のスピードアップや、品質保証体制の拡充を進めていく。稼働時期は2020年を予定している。
また、CMPスラリーの増産に向けた設備投資も2019年より実施。高まる需要の増加に対応していく。稼働時期予定は2020年だ。
ロードアイランド州の工場では、最先端のNTI用現像液の生産設備を増強する。着工は2018年、稼働は2020年を予定。さらなる高純度化ニーズに応えていく。
同社は現在、積極的に半導体材料分野へ経営資源を投入し、事業拡大に向けて取り組んでおり、今後も最先端の半導体材料の開発を進めていくとしている。
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