安川電機は、産業用ロボット「MOTOMAN」の塗装ロボット「MOTOMAN-MPX1950」を発売した。中空手首の採用、有効動作範囲の最大化など、自動車樹脂製部品や金属製部品をはじめとする中小型対象物の塗装向けに最適化している。
安川電機は2017年11月29日、産業用ロボット「MOTOMAN(モートマン)」の塗装ロボットシリーズとして、中小型対象物の塗装向けに最適化した「MOTOMAN-MPX1950」を発売した。価格はオープンとなる。
MOTOMAN-MPX1950は、自動車樹脂製部品、金属製部品などの中小型対象物塗装を主な用途とする。部品の単体塗装に限らず、網塗り、スピンドル塗装、連続コンベヤーによる追従塗装にも対応する。
中空手首を採用しており、小型ベルガンをロボットアームの先端に直接取り付けられる。塗料やエアホースの取り回しがコンパクトになり、複雑な形状の部品塗装にも対応可能だ。凹凸の少ないアーム形状のデザインによって塗料ミストの蓄積を抑えるなど、メンテナンス性にも優れる。
ロボット旋回軸(S軸)とロボット下腕軸(L軸)のオフセットをなくすことで、ロボットの有効動作範囲を最大化。ロボットをコンパクトにレイアウトし、塗装ブースを縮小できるため、ブース空調によるCO2排出とランニングコストを削減する。
ロボットマニピュレータの軽量化により、床置き、壁掛け、天吊りと三方向での設置が可能。壁掛け設置時は、ロボット旋回軸(S軸)の動作範囲が−90〜+90度と広く、生産スタイルに合わせたレイアウトを構築できる。
また、ロボット手首軸の許容慣性モーメント(イナーシャ)を強化し、可搬質量7kgを達成。複数ガンや小型ベルガンなどの塗装機器が搭載できる。塗装ブース内のハンドリング用途にも使える。
塗装機器は高機能ロボットコントローラー「DX200」で、高度に制御可能だ。塗装に特化した機能を持つため、吐出量や高電圧、エア条件などの塗装条件をロボットコントローラー側から直接制御する。オプションで塗装エア盤もそろえた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.