センサーが振動を検知、プレス機の見守りサービスを提供 : 製造ITニュース
フリックケアは、日進精機と共同開発した「プレス機みまもりサービス」の提供を2017年6月より開始する。センサーがプレス機の振動を検知して、停止状態になると現場担当者に即時通知し、自動化工場のダウンタイム低減を支援する。
フリックケアは2017年5月25日、日進精機と共同開発した「プレス機みまもりサービス」を同年6月より提供開始すると発表した。価格は、初期費用なしで月額5000円。1カ月単位での利用が可能で、センサーおよびパトライトは無償貸与となる。
同サービスでは、自動化された工場内において、プレス機などの工作機械に設置したセンサーが機械の振動を常時検知する。振動を検知しなくなると停止状態とみなし、離れた場所に設置した緊急ライトを点灯させて現場担当者に通知する。
センサーは最大40台まで設置でき、通信規格は2.4GHz帯のIEEE 802.15.4/ZigBeeに準拠。機器の停止後、約5秒以内で緊急ライトが点灯する。特別な工事などは必要なく、自動化工場で稼働する工作機械のダウンタイム低減を支援する。
同サービスは、同社が提供する「独居高齢者向け健康みまもりサービス」のセンサープラットフォームを活用。介護現場とは異なる課題解決に向けたサービスの第2弾となる。共同開発の日進精機は、国内外に精密プレス工場を有し、長年蓄積してきた金型の運用管理のノウハウを持つ。両社は、今後も共同でセンサーを活用した製造現場の課題解決に取り組んでいくとしている。
プレス機に設置したセンサー
停止を知らせる緊急ライト
実験中のセンサーを設置した自動化工場と主工場は直結距離で約150mほど離れているが、超小型中継機を設置し、ワイヤレスで運用(地理院地図<国土地理院>を利用して表示)
センサーがプレス音を聞き分けてプレス金型の異常を検知するサービス
フリックケアは、日進精機と共同で開発した「フリックケア金型みまもりサービス」の販売を開始する。センサーがプレス音を聞き分け、現場担当者に異常予兆を通知するため、トラブルが回避できる。
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