今回の基調講演では、PTCがさまざまな買収を進めていくことで整備が進んでいるThingWorxの製品ラインアップについても説明があった。
ヘプルマン氏は、従来のThingWorxを「ThingWorx Foundation」として中核に位置付けるとともに、その周辺に4つの製品が取り巻く構造を示した。1つ目は、工場などの制御システムとの接続に有効なKepware(2015年12月買収)の製品群を基にした「ThingWorx Connectivity」である。2つ目は、IoTで取得したデータの分析や機械学習に利用できるCold Light(2015年5月買収)の製品群を組み合わせた「ThingWorx Analytics」になる。3つ目はIoTデバイスの接続と管理を行うAxeda(2014年8月買収)の製品群を活用する「ThingWorx Utilities」。4つ目になるのが、AR開発プラットフォームのVuforiaと組み合わせた「ThingWorx Studio」である。
買収した企業の製品群との融合を進めたことで、IoTプラットフォームとしてのThingWorxの整備がかなり進んだと言っていいだろう。
ヘプルマン氏は、これらThingWorxの最新状況を示した上で、IoT時代に求められる変革の道(トランスフォーメーションジャーニー)について示した。現在の状態から、「現状把握」「差別化」「新たな価値の提供」という3つの段階で進むべきだという。さらに、デジタルエンジニアリング、マニュファクチュアリング、サービス、リテール(流通小売、アパレル、フットウェアなど)の4つの分野について、3つの段階で想定される取り組みも紹介した。
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