KDDIは、IoTを活用した取り組みの早期立ち上げを支援するクラウドサービス「KDDI IoTクラウド Creator」を発表。顧客のIoTビジネスにおけるシステムやアプリケーションの開発、構築、運用開始、改善作業を、アジャイル開発のフレームワークでサポートするサービスとなる。
KDDIは2016年10月26日、東京都内で会見を開き、IoT(モノのインターネット)を活用した取り組みの早期立ち上げを支援するクラウドサービス「KDDI IoTクラウド Creator」を発表した。顧客のIoTビジネスにおけるシステムやアプリケーションの開発、構築、運用開始、改善作業を、アジャイル開発のフレームワークでサポートするサービスだ。同年12月以降から提供を始める。
同社はセコムのセキュリティサービス「ココセコム」、トヨタ自動車のテレマティクスサービス「G-BOOK」、電力業界向けのスマートメーターなどに通信モジュール回線を提供しており約15年の歴史がある。2016年6月からはグローバル対応が可能な通信プラットフォームも発表した。しかし、製造業をはじめIoTの活用に注目が集まる中、KDDIに対しても顧客からさらなる対応が求められていた。そこで同社は2016年4月、法人向けIoTの推進本部として、ソリューション事業本部の傘下にビジネスIoT推進本部を新設した。
このビジネスIoT推進本部のトップである、KDDI 執行役員 ソリューション事業本部 ビジネスIoT推進本部長の森敬一氏は「これまで当社のIoTソリューションでは、約2000種類のセンサーに対応し、グラフ化やアラートといった機能をすぐに利用できる『KDDI IoTクラウド Standard』があった。しかし、法人顧客へのIoT関連の提案を進めて行く中で、何かが足りないという感触があった」と語る。
この「何かが足りない」では、顧客側の「IoTについてどこから手を付けて良いか分からない」という悩みが背景にあった。KDDIが、IoTの導入を検討中の顧客にインタビューしたところ、「IoTを推進する事業部門担当者は、IoTで実現したいことのアイデアはあっても、効果や実現方法を分かっていない。コンサルティングだけではなく『そのアイデアを素早くスモールスタートで実際に実現してみたい』というニーズがあることが分かった」(森氏)という。
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