ダイハツ工業が2015年度(2016年3月期)決算を発表。中核に据える軽自動車やインドネシア市場の減衰のあおりを受け減収減益となったものの、年度ベースの軽自動車シェアトップを10年連続で維持した。
ダイハツ工業は2016年4月27日、2015年度(2016年3月期)決算を発表した。売上高は前年度比7%減の1兆6903億800万円、営業利益は同24.6%減の833億8600万円、経常利益は同27.9%減の916億7200万円、当期純利益は同38.5%減の419億800万円。中核に据える軽自動車とインドネシア市場の減衰のあおりを受け減収減益となった。
販売台数実績は、国内向け軽自動車が同15%減の58万5000台、インドネシア向けが同6%減の16万7000台、マレーシアのプロドゥア向け(2015年1〜12月)が同9%増の21万3000台。その他を含む合計では同10%減の98万台となった。一方、生産台数実績は、国内が同16%減の75万7000台、インドネシアが同10%減の44万1000台、プロドゥア(2015年1〜12月)が同16%増の22万8000台。その他を含む合計では同10%減の142万6000台。国内とインドネシアは10%以上減少したものの、唯一プロドゥアが好調だった。
2015年度の国内の軽自動車市場は前年度比17%減の181万3000台だった。2014年度も同4%減の217万3000台と減少していたが、2015年4月から施行された軽自動車税の増税が大きな影響を与えた格好だ。自動車工業会は2015年3月時点で、2015年度の国内軽自動車市場を同12.4%減の190万台と予測していたが、それをさらに下回っている。
ダイハツ工業の2015年度の軽自動車販売台数は同15%減の58万5000台だった。全体が17%減だったことを考えれば健闘したといえる。国内軽自動車シェアは32.3%で、2014年度31.6%から0.7%増加し、年度ベースの軽自動車シェアトップを10年連続で維持した。暦年ベースでは、2014年にスズキにトップを奪われているが、2015年はこれも奪還した。
なお2016年度の業績予想は公開していない。これは、2016年8月にトヨタ自動車の100%子会社となるため、同年7月27日に株式上場を廃止することが決まってしているからだ。
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