インダストリアルIoTの実現に向けたTSNテストベッド開発に着手FAニュース

日本ナショナルインスツルメンツは、IICや業界各社と協力し、Time Sensitive Networking(TSN)テストベッドの開発を開始した。同取り組みにより、TSNが生産ライン向けのアプリケーションにもたらすメリットを示す。

» 2016年04月18日 07時00分 公開
[MONOist]

 日本ナショナルインスツルメンツは2016年3月31日、米National InstrumentsがIndustrial Internet Consortium(IIC)および業界各社と協力し、Time Sensitive Networking(TSN)テストベッドの開発に着手したと発表した。標準となっているネットワーク技術を進化させ、インダストリアルIoT(IIoT)やインダストリー4.0を実現するための技術開発を目指す。

 TSNは、標準的でオープンな接続を推進し、複数のベンダー間での相互運用性やシステムを統合する次世代ネットワーク規格だ。リアルタイム制御や同期にも対応し、デバイス同士の接続性を向上させ、最新技術の導入を促進する。また、ビッグデータ解析によるオペレーション改善など、IIoTに必要なデータの活用にも貢献するという。

 今回のテストベッドには、同社の他、独Bosch Rexroth、米Cisco、米Intel、独KUKA、仏Schneider Electric、オーストリアTTTechが参加。IEEE 802規格であるTSNが、生産ライン向けのアプリケーションにもたらすメリットを示すことを目的としている。

 具体的には、OPC UAなどの制御トラフィックとベストエフォート型のトラフィックの流れをIEEE 802.1 TSN規格に準拠した共通のネットワークにまとめ、標準イーサネットを使用してTSNのリアルタイム機能とベンダー間での互換性を実証する。また、TSNの安全性を評価し、TSNの初期性能としてどの程度保証できるかをフィードバックする。

 さらに、IIoT向けに、高性能なアプリケーションと遅延に厳しいアプリケーションを統合する能力を提示。リアルタイムのスマートエッジクラウド制御システムを、IIoTインフラやアプリケーションに統合可能であることを示すという。

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