マツダは20164月1日付で5つの事業領域で組織改革を行う。このうち、「マツダデジタルイノベーション」を意味するMDIプロジェクト領域では、ITの進化、顧客ニーズの多様化に伴い、中長期経営課題の解決に向けてMDIの新たなステージに取り組むため、MDIプロジェクト室を新設する。
マツダは2016年3月29日、同年4月1日付で実施する組織改革と人事異動を発表した。組織改革は、MDIプロジェクト領域、デザイン領域、中国事業領域、国内営業領域、R&Dリエゾン領域、の5つの事業領域で行う。
MDIプロジェクト領域のMDIとは「マツダデジタルイノベーション」のことだ。マツダは1996年からデジタル革新をうたい、デザインから設計、生産に至るまでデジタル技術の導入による高品質化や効率化を推進してきた。同社内でこれらのデジタル革新に関わる業務はMDIと呼ばれてきた。
今回の組織改革では、ITの進化、顧客ニーズの多様化に伴い、中長期経営課題の解決に向けてMDIの新たなステージに取り組むため、MDIプロジェクト室を新設する。また、常務執行役員 研究開発・コスト革新担当の藤原清志氏が、4月1日から専務執行役員 研究開発・MDI統括、コスト革新担当となり、MDI全体を統括していく。
デザイン領域では、ブランド様式に関わる表現、ビジュアル、コミュニケーションの企画/提案を行い、その品質を一括管理する機能を強化するため、デザイン本部にブランドスタイル統括部を新設する。また、執行役員 デザイン本部長の前田育男氏が、4月1日から常務執行役員 デザイン・ブランドスタイル担当となり、デザインに加えてブランドスタイルも統括する。
中国事業領域では、中国事業において、これまで会社別に統括していた企画/経営と販売/マーケティングに関する業務を、機能別に統合/再編し、中国市場における統一されたマツダブランドの確立とさらなるビジネス基盤の強化を図る。具体的には、中国第1事業部と中国第2事業部を統合/再編し、中国マーケティング部よ中国ビジネス推進部を新設する。中国第1事業部と中国第2事業部は廃止する。
国内営業領域では、国内の販売現場におけるブランド価値向上の取り組みを、全国の販売会社と協力して実現していくために、より効果的に連携できる体制を構築する。具体的には、国内営業本部に東日本営業部と西日本営業部を新設する。
R&Dリエゾン領域では、マツダとFord Motor(フォード)の資本関係の変化に伴い、研究/開発に関わる両者間の調整業務を担う組織の効率化を図る。具体的には、藤原氏が担当していたR&Dリエゾン室を廃止し、同室が担っていたマツダとフォード間の技術情報交換ならびに協業の推進を支援する機能を、R&D技術管理本部に移管する。
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