人材紹介会社集合サイト「ミドルの転職」が、「年収アップ転職の実現」についての調査結果を発表。転職経験者の50%が、転職を機に年収が「上がった」と回答した。
エン・ジャパンが運営する人材紹介会社集合サイト「ミドルの転職」は、2016年1月5日に「年収アップ転職の実現」の調査結果を発表した。それによると、転職経験者の2人に1人が転職を機に年収がアップしており、6割以上が「100万円以上」年収が増えたと回答していることが明らかになった。
調査の対象者は同サイトの利用者で、631名から有効回答を得た。転職経験を持つユーザーに、転職を機に年収が上がったかと尋ねたところ、50%が「上がった」と回答。「下がった」は29%で、「変わらない」は21%だった。
次に、前問で「上がった」と回答した人に、実際に上がった金額を聞いた結果、全体では「100万円以上」が62%だった。
年収別に見ると、年収500万円未満の人の年収アップ額は「50万円未満」が34%で最多。年収500万円〜750万円未満と750万円以上の人は「100万円〜150万円未満」が最も多かった。年収750万円以上の人に注目すると「300万円以上」が24%を占め、4人に1人が300万円以上の年収アップ転職をかなえている。
続いて、「上がった」と回答した人に、年収を上げるために転職時に意識したことを尋ねると、全体では「スカウトオファーが来た企業への転職」が23%で最も多かった。
年収別では、750万円以上の人は他の年収層よりも「業績好調な業界への転職」(31%)、「外資系企業への転職」(31%) 、「現職よりも上の役職提示がある企業への転職」(30%)の割合が高くなっている。年収500万円以下の人が、唯一他の年収層を上回った項目は「急募・欠員補充などの募集をしている企業への転職」(23%)で、これは企業側の採用意欲が高く、年収交渉がしやすいことが理由だと考えられる。
また、「年収を上げるために必要な能力」について回答してもらったところ、コンセプチュアルスキル(概念化能力)のトップ3に「状況に応じて臨機応変に対応する能力」(46%)、「問題意識に基づき、課題や目標を設定する能力」(46%)、「計画に基づき、業務を着実に実行・達成する能力」(40%)が挙がった。
ヒューマンスキル(対人関係能力)については、「立場や価値観の違う社内外の関係者同士をまとめる調整能力」(49%)、「社内外の関係者に、納得感高く物事を伝えるプレゼン力」(42%)、「相手の意見を理解し、吸い上げるヒアリング力」(41%)が上位を占めた。相手の意図を理解して調整を図り、周囲を納得させつつ仕事を進める力が年収アップには必要だと考えられる。
テクニカルスキル(業務遂行能力)は、「豊富な経験により蓄積された知識・ノウハウ」が77%で最も多かった。一方、語学力は33%、ITスキルは27%という結果に。これらのスキルは、年収を上げるためにはそれほど必要ではないと言えそうだ。
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