日本精工は、同社開発の「マニピュレーションシステム」を、北米のUL安全規格に適合させた。高い安全性と耐久性が評価されたもので、遠隔操作や操作の電動化・自動化により、操作者の負担を大幅に軽減できる。
日本精工は2015年11月2日、医療・バイオ業界、電子部品業界の微小な対象物を操作する同社の「マニピュレーションシステム」が、北米のUL安全規格に適合したことを発表した。同システムの高い安全性と耐久性が評価されたもので、同年2月から米国で販売を開始し、生命工学研究所に初号機を納入した。
新型マニピュレーションシステムは、モニター上の画像を見ながら、操作ができる。室外からの遠隔操作も可能で、操作者の負担を大幅に軽減した。操作の多くを電動化し、繰り返して行う操作を自動化することで、効率を向上。操作ハンドルを視認性の高いボタンタイプに変更し、熟練者でなくでも操作を可能にした。
同社では今回、米国国家認定試験機関の規格要求に対応し、同システムをUL安全規格に適合させた。また、計測・制御・試験所使用電気機器の安全要求事項と、インビドロ診断医用機器の特定要求事項も満たしているという。今後は、米国内の世界最先端の研究機関や大学、小型電子部品や精密機械業界への拡販を進めていく予定だ。
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