IoT(モノのインターネット)の進展により製造業においてもサービスビジネス拡大が期待されています。その中でサービスビジネスの基本的な話を分かりやすく解説する本連載。2回目となる今回は「サービス品質評価項目」について解説します。
現在世界の人口は約70億人ですが、インターネットを活用している人口はどれくらいかご存じですか。一説によると30億人とされており、東京五輪が開催される2020年には40億人になると予想されています。本連載「製造業のためのサービスビジネス入門」では、IoT(モノのインターネット)による影響を紹介していますが、米シスコによれば、2020年までに500億台のデバイスが世界中でインターネットでつながると予測されています。
さて、前回の「IoTが製造業のサービス化を呼ぶ?」では、利用者や消費者の視点が抜けた開発が散見される製造業の現状について紹介しました。そこで今回は利用者や消費者視点を表す「顧客満足度(CS: Customer Satisfaction)」を中心にサービス品質をどう考えるべきかという点を解説したいと思います。
サービス品質は、形のないものだけに評価を行うことが難しいですが、Parasuraman、Zeithaml、Berryという3人のサービス研究者が提唱した「SERVQUAL」という手法が確立されています。現在、「SERVQUAL」では5つの評価項目が適用されていますが、ここではより丁寧にサービスの評価項目をご紹介するために5項目に集約される以前に提唱されていた10項目を以下に紹介したいと思います。
前回紹介したIHIPモデルよりは見慣れた単語群なのではないでしょうか。これらをサービス受給者の視点でどう見るかということを示すと以下の表のようになります。
次ページではコールセンターを例としてこれらのポイントをより掘り下げて紹介します。
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